養生・養性(読み)ようじょう

精選版 日本国語大辞典 「養生・養性」の意味・読み・例文・類語

よう‐じょう ヤウジャウ【養生・養性】

〘名〙
① 生命を養うこと。健康を維持し、その増進に努めること。摂生(せっせい)
明衡往来(11C中か)下本「一思李老止足之誠。一尋松子養生之術。而未懸車之年齢
方丈記(1212)「つねにありき、つねに働くは、養性なるべし」
※小学教授書(1873)〈文部省〉「私は、養生の為に、菓物などは、多く、食しませぬ」 〔荘子‐養生主〕
② 病気の手当てをすること。保養
※玉葉‐治承五年(1181)三月一六日「和康法師来、仰進灸穴之由、是仰名医等之抄物中也、先日、欲養生事
土木・建築で、打ち終わったコンクリートを保護し、十分に硬化させるための作業。乾燥によりできるひび割れを防ぐため、露出面をむしろ、布、砂などで覆い、水をまいて湿潤状態を保たせる。また、運搬や作業の際に、内装を汚損しないように、完成部分を布や紙、ベニヤ板などで覆って保護すること。「養生板」
※石の眼(1960)〈安部公房〉二「どうしてもコンクリート養生に二週間かけて、あらたに継目工事をしなければならない」
[補注]漢語の「養性」は本性を立派に育てあげる、自然のままの本性を養うなどの意味を持つ別語であるが、日本では両者が混用された。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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