駆入・駈入(読み)かけいる

精選版 日本国語大辞典 「駆入・駈入」の意味・読み・例文・類語

かけ‐い・る【駆入・駈入】

[1] 〘自ラ五(四)〙
① 馬を速く走らせてはいる。馬で、勢いよく走り込む。
平家(13C前)六「平家三万余騎が中へをめいてかけ入」
② 走ってはいる。速く走り込む。かけこむ。
※玉塵抄(1563)一一「噌が鉄の楯をわきばさうで内へかけ入て庭に立たぞ」
※めぐりあひ(1888‐89)〈二葉亭四迷訳〉一「自分の駈入った林といふは極めて樹深(こぶか)くて寂然としてゐた」
③ 夫と離婚するため、妻が尼寺へ逃げ入る。→駆込寺(かけこみでら)
※禁令考‐前集・第五・巻四一・明和五年(1768)「鎌倉松岡山東慶寺寺法〈略〉女子駆入候節は、随分致吟味
[2] 〘他ラ下二〙 馬を勢いよく走り込ませる。
※天草本平家(1592)四「ヨシモリ タダ イッキ ゴジッキ バカリ ヒカエタ テキノ ナカ ニ caqeirete(カケイレテ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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