駒繋（読み）こまつなぎ

精選版 日本国語大辞典

こま‐つなぎ【駒繋】

〘名〙

① 馬をつなぎとめること。また、そのためのもの。こまとどめ。こまとめ。うまとめ。

※日光山志（1825）五「極彩色(ごくざいしき)猿に花実の模様、内(うち)に駒繋(コマツナギ)有て、前に木にて組揚たる台の上に飼桶(かひをけ)あり」

② マメ科の小低木。本州、四国、九州の山野に生える。幹は草本状で、高さ〇・六～一メートルになり、よく分枝する。葉は長さ四～八センチメートルの奇数羽状複葉で互生し、普通四、五対の小葉からなる。小葉は長さ一～一・五センチメートルの長楕円形で両面に細毛がある。夏、葉腋(ようえき)に長さ四～一〇センチメートルの花穂を伸ばし、白または淡紅色の蝶形花を多数総状につける。結実し、長さ三センチメートル位の円柱形の莢(さや)の中に数個の種子を含む。漢名、馬棘。こまとどめ。《季・夏》

※古今著聞集（1254）一六「こまつなぎ、急度急度まゐらせよ」

③ 植物「みつもとそう（三本草）」の古名。〔十巻本和名抄（934頃）〕

④ 植物「だいこんそう（大根草）」の異名。

出典　精選版 日本国語大辞典

動植物名よみかた辞典　普及版

駒繋 (コマツナギ)

学名：Indigofera pseudo‐tinctoria
植物。マメ科の落葉小低木

駒繋 (コマツナギ)

植物。バラ科の多年草,園芸植物,薬用植物。ダイコンソウの別称

駒繋 (コマツナギ)

植物。バラ科の多年草。ミツモトソウの別称

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」