高木美帆(読み)たかぎみほ

知恵蔵 「高木美帆」の解説

高木美帆

日本の女子スピードスケート選手。500メートル~3000メートルまでの種目オールラウンドにこなす。1994年5月22日生まれ。163.5cm。北海道幕別町出身。幕別町立札内中学校を卒業し、帯広南商業高等学校に進学(2012年2月現在、在学中)。趣味はヒップホップダンス。7歳から始めたサッカーでも有望視され、Jビレッジで行われたナショナルトレーニングセンターU-15(15歳以下)の合宿に招集された経験を持つ。
兄、姉の影響で5歳の時にスケートを始める。08年には、全日本ジュニア選手権 優勝、世界ジュニア選手権 総合4位などの成績をあげて注目され始める。
09年12月のバンクーバーオリンピック代表選考会では、1500メートルで1分59秒47の中学新記録をマークして優勝。日本スピードスケート史上最年少でのオリンピック代表に選出されて、一躍、国内での注目が高まった。しかし、バンクーバー・オリンピック本番では、1000メートル35位、1500メートル23位と振るわず、日本チームが銀メダルを獲得したチームパシュートでもメンバーから外れ、目立った成績を残すことができなかった。オリンピック前の初めての海外長期遠征でコンディション調整がうまくいかなかったことが原因の一つとも言われている。
バンクーバー・オリンピックの後は、スケートのブレードにしっかりと重心を乗せ、伸びを意識したフォーム改造に取り組む。12年1月21日、アメリカで開催されたスピードスケートワールドカップ(Bクラス)1000メートルで1分15秒40の世界ジュニア新記録を樹立。同年2月モスクワで開催中のスピードスケート世界選手権(短距離から長距離まで4種目の総合成績で優勝を争う)では、最初の種目500メートルで4位につけている。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2012年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「高木美帆」の解説

高木美帆

スピードスケート選手。1994年5月22日、北海道生まれ。身長164センチメートル。姉はスピードスケート選手の高木菜那。5歳からスケートを始め、2009年にスピードスケート全日本ジュニア選手権で総合優勝、世界ジュニア選手権で総合4位の成績を残す。小学2年生からはサッカーにも打ち込み、Jビレッジでのナショナルトレーニングセンター女子U-15(15歳以下)合宿に招集されるなど才能を発揮した。10年、日本スピードスケート史上最年少の15歳でバンクーバー五輪に出場し、1000メートル35位、1500メートル23位。14年のソチ五輪は代表入りを逃した。17年に日本体育大学を卒業後は同校研究室の助手として活動を続け、同年の世界オールラウンドスピードスケート選手権大会で総合3位に入る。同年のワールドカップでは女子パシュートのメンバーとして世界記録を更新したほか、得意とする1000メートル、1500メートルに加えて3000メートルでも優勝を達成。18年には平昌五輪の女子1500メートルで、スピードスケートの個人種目では日本女子史上初となる銀メダルを獲得した。

(2018-2-14)

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