高根(岐阜県)(読み)たかね

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高根(岐阜県)」の意味・わかりやすい解説

高根(岐阜県)
たかね

岐阜県北東部、大野郡にあった旧村名(高根村(むら))。現在は高山市の南東部を占める地域。旧高根村は2005年(平成17)周辺2町6村とともに高山市に編入。旧村域は、乗鞍(のりくら)岳、御嶽山麓(おんたけさんろく)の間に広がる高冷地。中心地は上ヶ洞(かみがほら)で、国道361号が通じる。御嶽山北麓の日和田(ひわだ)高原では、先土器(旧石器)時代の石器が発見されている。高根第一ダムは中部電力のアーチダムとしては堤高最高のダムで、下流の高根第二ダムとの間で混合揚水式発電を行っている。ダム建設以来、農家の兼業化が目だつ。東部県境の野麦峠は、かつて飛騨(ひだ)から信州へ出稼ぎする製糸工女の通路にあたり、冬季の往来には難渋した。乗鞍岳西麓の子ノ原高原(ねのはらこうげん)は、中京の別荘地として開発された。

[上島正徳]

『『高根村史』(1984・高根村)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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