高槻市(読み)タカツキシ

デジタル大辞泉 「高槻市」の意味・読み・例文・類語

たかつき‐し【高槻市】

高槻

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日本歴史地名大系 「高槻市」の解説

高槻市
たかつきし

面積:一〇四・九五平方キロ

大阪府の北東部に位置する当市は、北は京都府亀岡市に接し、北東で京都市西京にしきよう区および三島郡島本しまもと町に接し、南東は淀川を隔てて枚方ひらかた市に、南は同じく寝屋川市に接し、西では茨木いばらき市と摂津市に接する。

市域は、東西幅約一〇キロ・南北長約二二キロの南北に引延ばされた菱形を呈し、北半部は丹波高地に連なる北摂山地に展開し、南半部は大阪平野の北部を形成する淀川低地へ延び、中央部にははら盆地を隔てて、大阪層群からなる中位段丘をもつ高槻丘陵、あくた川の堆積扇状地である服部はつとり谷があり、さらに高槻丘陵奈佐原なさはらから舌状に富田とんだ台地が南に張出し、下位段丘を形成している。市域北東端のポンポン山の頂(六七八・九メートル)を最高峰、北端の明神みようじんヶ岳(五二三・五メートル)黒柄くろから(五二六・九メートル)を次高峰として、南へしだいに標高を下げ、丘陵の台地部は二〇〇―三〇メートル、淀川低地で九―四メートルとなる。北摂山地中央を芥川、その東を檜尾ひお川がそれぞれ南流し、中流に原盆地、成合なりあい谷などの谷底平野が開ける。芥川の西には富田台地に発する女瀬によぜ川が南流し、津之江つのえ庄所しようどころ地区で芥川と合流する。田能たのう盆地東部を南流する出灰いずりは川、西部を南流する田能川は、ともに芥川の支流、二料にりよう谷を南流する二料川は安威あい川に注ぐ。また檜尾川上流の東方、川久保かわくぼ地区を水無瀬みなせ川が、北東から南東へ迂回して流れる。檜尾川・芥川の下流平野部は顕著な天井川をなし、最近まで頻発する水害の要因となった。芥川下流番田ばんだ付近で河川敷を東西に伏越す番田井路(芥川以東は冠井路)は、檜尾川の旧流路とされる辻子ずし水路や東部排水路などを集め、西面さいめの市境を経て摂津市鳥飼とりかいから神崎川に流入する。上牧の内かんまきのうちヶ池・鵜殿の丸うどののまる池などは淀川の河跡湖である。主要道路は市域南半部丘陵・平野域に集中し、丘陵山地を名神高速道路、山麓直下を府道樫原かたぎはら―高槻線(旧西国街道)が北東から南西に斜行し、その南を国道一七一号がほぼ並行に走る。市内中央では国道一七〇号が八丁畷はつちようなわてから南へ直進し、枚方大橋を渡る。また主要地方道枚方―亀岡線、国鉄東海道線・阪急京都線・東海道新幹線が通る。市域は古代より摂津国島上しまかみ郡の地。昭和三三年(一九五八)京都府南桑田郡樫田かしだ村が合併したので、旧丹波国桑田郡が加わった。

〔原始・古代〕

市域からは旧石器時代の石器が発見されているから、約一万年以前から人類の生活があったことになる。地域は塚原つかはらから古曾部こそべ・津之江と高槻丘陵の舌端を結ぶ大阪層群の表皮の上である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高槻市」の意味・わかりやすい解説

高槻〔市〕
たかつき

大阪府北東部,淀川右岸から北摂山地に広がる中核市。1943年市制。1948年阿武野村,1950年五領村,1955年三箇牧村,1956年富田町,1958年樫田村などを編入。山麓一帯には竹林が見られ,タケノコを産する。平野部は芥川など小河川の扇状地や淀川の沖積地で,西国街道沿いの宿場町芥川と城下町高槻が中心市街地。高槻城は天正年間(1573~92)にはキリシタン大名として知られる高山右近の,江戸時代には永井氏 3万6000石の居城。第2次世界大戦前後に電池,電機,セロハン,製薬,食品などの工場が進出し,人口も急激に増加した。京都大学の地震観測所や大阪医科大学などがあり,神峰山寺,伊勢寺,能因塚,高槻城址,摂津峡など名所が多く,嶋上郡衙跡阿武山古墳,安満遺跡(あまいせき),今城塚古墳,闘鶏山古墳(つげやまこふん)はそれぞれ国指定史跡。普門寺の方丈は国の重要文化財,庭園は国の名勝に指定されている。北東部のポンポン山周辺は北摂府立自然公園に属する。市域南部を JR東海道本線,阪急電鉄京都線,国道171号線が横断し,国道170号線が南へ通じる。面積 105.29km2。人口 35万2698(2020)。

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