日本大百科全書(ニッポニカ) 「高麗(埼玉県)」の意味・わかりやすい解説
高麗(埼玉県)
こま
埼玉県日高市(ひだかし)西部の地区。旧高麗郡高麗村。716年(霊亀2)駿河(するが)以東7か国の高麗(こま)人(高句麗(こうくり)からの渡来人)1799人が、高麗王若光(じゃっこう)に率いられて集団移住させられ、高麗郡を置いたのに始まる。中世はその子孫である高麗氏の治める所で、高麗川の谷口集落として発達、3、8の日には市(いち)が開かれた。市は1688年(元禄1)衰微したが、文化(ぶんか)年間(1804~1818)復活した。地域内には、古い歴史を伝える高麗神社、聖天院(しょうてんいん)などの文化財が多い。また、花の名所「巾着田(きんちゃくだ)」がある。なお、高麗郡は古代から1896年(明治29)入間郡に合併するまで続いた。西武鉄道池袋線高麗駅がある。
[中山正民]
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