鳴海 助一(読み)ナルミ スケイチ

20世紀日本人名事典 「鳴海 助一」の解説

鳴海 助一
ナルミ スケイチ

昭和期の方言研究家 大光寺中学校校長。



生年
明治39(1906)年3月1日

没年
平成2(1990)年1月27日

出生地
青森県大光寺村(現・平賀町)

学歴〔年〕
小和森小学校卒

主な受賞名〔年〕
東奥賞〔昭和36年〕,青森県褒賞〔昭和37年〕

経歴
小学校を卒業ののち一族の没落で高等小学校を中退。北海道や青森県で土木作業に従事しながら教師を志して独学、昭和5年に小学校の代用教員となり、6年に小学校教員検定試験に及第。のち黒石高等女学校などを経て大光寺中学校校長となり、28年同校長の職を退いて黒石高校で国語を教えた。その傍らで青森県津軽地方の方言研究をはじめ、取り扱う範囲も方言の用法はもとより歴史・語源ひいては津軽人の生活世態にまで及んだ。31年に黒石高校を退職したのち弘前学院短期大学や東北女子大学などで教鞭をとり、32年からは「津軽のことば」をコンスタント刊行、同書は一旦5巻で打ち切られるが、言語学者金田一京助や民俗学者柳田國男らの支持を得て再開し56年までに全20巻を刊行した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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