鳴渡(読み)なりわたる

精選版 日本国語大辞典 「鳴渡」の意味・読み・例文・類語

なり‐わた・る【鳴渡】

〘自ラ五(四)〙
① 音があたり一面に鳴り響く。
太平記(14C後)二三「雷(いかづち)東西に鳴度(ナリワタッ)て、只今落懸るかとぞ聞へける」
② 広く評判になる。名声がきこえわたる。
露団々(1889)〈幸田露伴〉二〇「誠に是れぞ世界に鳴(ナ)り渡(ワタ)りたる米国の大長者ぶんせいむ」

なき‐わた・る【鳴渡】

〘自ラ四〙 鳥が鳴きながら飛んでいく。
万葉(8C後)一五・三六二七「暁(あかとき)の 潮満ち来れば 葦辺には 鶴(たづ)奈伎和多流(ナキワタル)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android