鶴沢探山(読み)つるさわ・たんざん

朝日日本歴史人物事典 「鶴沢探山」の解説

鶴沢探山

没年享保14.7.13(1729.8.7)
生年:明暦1(1655)
江戸中期画家。名は守見,兼信。京都の人。江戸に出て狩野探幽に入門,探川と号した。元禄(1688~1704)のころ,東山天皇の勅宣により探幽門下中から選ばれて上洛,禁裡御用絵師となり,探山と改号。別に幽泉の号がある。宝永(1704~11)度造営の禁裡,享保10(1725)年ごろ建造の東宮御殿に障壁画を描き,法眼に叙せられ,鶴沢派の祖となった。子の探鯨の代に本姓の鶴沢に復し,以後探索―探春―探泉と続いて,京都における探幽系江戸狩野一派として活躍した。作品としては「鉄拐山水図」三幅対(東京国立博物館蔵)がある。

(星野鈴)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鶴沢探山」の解説

鶴沢探山 つるさわ-たんざん

1655-1729 江戸時代前期-中期の画家。
明暦元年生まれ。狩野(かのう)派鶴沢家の祖。元禄(げんろく)のころ狩野探幽門下から選抜され,禁裏御用絵師となる。宝永期の内裏造営,享保(きょうほう)期の東宮御殿建造に際し障壁画をえがいた。法眼(ほうげん)。享保14年7月13日死去。75歳。名は守見,兼信。別号に探川,幽泉,探春。作品に「鉄拐(てっかい)・山水図」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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