麻黄(読み)マオウ

デジタル大辞泉 「麻黄」の意味・読み・例文・類語

ま‐おう〔‐ワウ〕【麻黄】

マオウ科の常緑小低木。高さ30~70センチ。茎は緑色で、外観トクサに似る。葉は白い鱗片りんぺん状で、対生。雌雄異株。夏、小さな卵形花穂をつける。地上茎漢方発汗解熱鎮咳ちんがい利尿薬に用いる。中国北部・モンゴル分布

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精選版 日本国語大辞典 「麻黄」の意味・読み・例文・類語

ま‐おう ‥ワウ【麻黄】

〘名〙
① マオウ科の常緑小低木。中国北部、モンゴル原産。高さ三〇~七〇センチメートル。根茎木質で曲がって長く横に伸び、茎は緑色で細長く、分枝して直上する。葉は白い鱗片状で対生。雌雄異株。初夏茎頂に卵形の花穂をつける。果実には赤い肉質の包葉に包まれた二個の種子がある。漢方では茎を煎じて発汗、利尿鎮咳、袪痰、鎮痛薬として用いる。漢名、麻黄。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
植物「いぬどくさ(犬木賊)」の誤用漢名。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「麻黄」の解説

まおう【麻黄】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。マオウ科シナマオウなどの茎を乾燥させたもの。発汗作用が強く、悪寒(おかん)に効くほか、解熱鎮咳(ちんがい)去痰(きょたん)などの作用がある。感冒気管支喘息(ぜんそく)神経痛関節炎に効く麻黄湯(まおうとう)急性気管支炎、気管支喘息に効く五虎湯(ごことう)風邪(かぜ)のひき始めによる鼻炎アレルギー性結膜炎に効く小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などに含まれる。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「麻黄」の解説

麻黄 (マオウ)

学名:Ephedra sinica
植物。マオウ科の常緑小低木

麻黄 (マオウ)

植物。キンポウゲ科の常緑多年草,園芸植物,薬用植物。オウレンの別称

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