齧付・噛付(読み)かぶりつき

精選版 日本国語大辞典「齧付・噛付」の解説

かぶり‐つき【齧付・噛付】

〘名〙
① (舞台にかぶりつくようにして見る場所のから) 劇場の、舞台際の土間。または最前列の客席大坂の劇場でいい始めた言葉。江戸では小一(こいち)とも。雨(あま)落ち。
※雑俳・水加減(1817)「注文の通り・近眼が誉るかぶり付」
② 転じて、寄席出番順の名の一つ。中入り直後の出番。客のざわめきが静まりきらないので演じにくい。とっつき。くいつき。
③ 飲食店などで、調理場の外まわりに設けられている飲食の台。カウンター。
※明妃曲(1963)〈井上靖〉「大学の近くの学生許りが集るおでん屋のかぶりつきの席であった」

かぶり‐つ・く【齧付・噛付】

〘自カ五(四)〙
① 物にかみつく。特に、食べ物などに勢いよく、また、乱暴にかみつく。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 物にしっかりと取りつく。むしゃぶりつく。かじりつく。
※天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事「イヌワ〈略〉ヲヲ フリ アシモトニ キテ ネブリツキ caburitçuqi(カブリツキ) シテ シュジンノ キヲ トル モノデ ゴザル ホドニ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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