うん
[1] 〘感動〙
② 何かを思い出したときや、あいまいに相手に答えるときに出すことば。
※
花間鶯(1887‐88)〈
末広鉄腸〉上「『差向
(さしむき)十万円もありますれば』『
ウン僅か夫れ位のことか』」
③ 相手の意向を問いただすときに言うことば。
※一九二八・三・一五(1928)〈
小林多喜二〉七「
斎藤は怒った
調子を明から様に出して、『うん?』と、うながした」
[2] 〘副〙 (多く、「と」を伴って用いる)
① 苦しがってうなるさまを表わす語。うんうん。
※
義経記(室町中か)五「膝を抑へて唯一声、うんとばかりを後事
(のちごと)にして」
※浄瑠璃・卯月の
潤色(1707頃)中「うんとばかりに
かっぱと伏し」
うん
〘代名〙 (「うぬ(汝)」の変化した語)
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上「生れはながさき国なまり、『コリャうんたち。まだ市五郎・
三蔵が舟は見へ
いろ』」
うん
〘接頭〙 ナ行音で始まる動詞の上に付いて、
勢いよく、無理に、などの
感じを添える。
江戸時代の関東の口語的な
用法。「うん寝る」「うん飲む」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「うん」の意味・読み・例文・類語
うん
[感]
1 相手の言ったことに同意するときなどに発する声。親しい人に対して用い、「はい」「ええ」よりも丁寧さが低い。「『一緒に帰ろうか』『うんいいよ』」
2 力を入れて動作をするときに思わず発する声。「うんとばかりに踏んづける」
[類語](1)ほいほい・ほい・はい・はいはい・はあ・はっ・うんうん・ええ
うん【】[漢字項目]
[音]ウン(呉)(漢)
1 香草の名。ヘンルーダ。「香」
2 昔、1を本にはさんで防虫に用いたところから、書籍のこと。「閣・窓・台」
[補説]「芸」は別字。
うん
その数が不明であるか、またはわざと示さない場合に代わりに用いる語。「うん万円」「二十うん歳」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例