得失(読み)トクシツ

デジタル大辞泉 「得失」の意味・読み・例文・類語

とく‐しつ【得失】

得ることと失うこと。損得。「得失相半ばする」「利害得失
成功失敗
毎度ただ―なく、この一矢に定むべし」〈徒然・九二〉
[類語]利害損得損益

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「得失」の意味・読み・例文・類語

とく‐しつ【得失】

〘名〙
① 得ることと失うこと。とくしち。〔新令字解(1868)〕
② 利と不利。得喪。利害。損得。とくしち。「利害得失
霊異記(810‐824)下「吉凶の得失は、諸の外典に載せたり」
評判記・色道大鏡(1678)一四「をのれ正しくして家の得失をかんがみ」 〔史記‐韓非伝〕
③ 成功と失敗。
徒然草(1331頃)九二「毎度ただ得失なく、この一矢に定むべしと思へ」
④ すぐれている点と、よくない点。とくしち。長所短所
※米沢本沙石集(1283)三「銅をもて鏡としては衣冠をただし、人をもて鏡としては得失(トクシツ)を知り」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「得失」の読み・字形・画数・意味

【得失】とくしつ

成敗優劣。利害。善悪。晋・陶潜〔従弟敬遠を祭る文〕於鑠(ああ)、我が弟、操り、(がい)り。~思ひ少なく欲寡(すく)なく、執(着)靡(な)く介(かい)(片意地)靡し。~心に得失を(わす)れ、、世に依らず。

字通「得」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android