火を吹く(読み)ひをふく

精選版 日本国語大辞典 「火を吹く」の意味・読み・例文・類語

ひ【火】 を 吹(ふ)

① 火を吹き出す。火が勢いよく吹き出る。火を吐く。
② 火をおこすために息を強く吹きかける。たいまつの火を吹き起こす。〔文明本節用集(室町中)〕
③ 火をおこす時強く息を吹くような息づかいでいびきをかく。
今昔(1120頃か)二九盗人、貞盛が云ふとも更に不知で有るに、今火吹く程に、貞盛が思はく」
④ (かまどの下の火を吹いて炊事をする意から) 生計を立てる。
※俳諧・望一後千句(1652)三「あつむるは車につみし米のぬか 火をふきかぬる露の生柴

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「火を吹く」の意味・読み・例文・類語

・く

ほのおが吹き出る。激しく燃え出す。「燃料タンクが―・く」
銃口から弾丸が激しい勢いで飛び出す。「機関銃が―・く」
内にたまっていたものが表に激しい勢いで出る。「怒りが―・く」
《かまどの下の火を吹いて炊事をする意から》暮らしを立てる。
「今はさりとも―・くべき便りなく」〈浮・沖津白波〉

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