総合(読み)ソウゴウ(英語表記)synthesis

翻訳|synthesis

デジタル大辞泉 「総合」の意味・読み・例文・類語

そう‐ごう〔‐ガフ〕【総合/×綜合】

[名](スル)
個々別々のものを一つに合わせてまとめること。「全員意見を―する」「各種目の得点を―する」

㋐《synthesis分析思考によってとらえられたいくつかの部分要素を結び合わせて統一的に構成すること。⇔分析
㋑《〈ドイツSyntheseヘーゲル弁証法で、相互に矛盾する定立と反定立とを止揚すること。ごうジンテーゼ
[類語]総括統括包括一括統合集約集成締めくく統一包括的総合的統一的横断的重層的複眼的多面的十把一絡ひとから一絡げ一体化一本化

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総合」の意味・わかりやすい解説

総合
そうごう
synthesis

哲学用語としては,人間の意識の最も重要な働きの一つであり,多くの認識内容を一つの全体的な認識へ統合することをいう。「分析」の対語であるが,しかし両者は相互補完の関係にある。プラトンの『ファイドロス』では,分割と総合という二つの言論の方法が語られ,それらを用いながら事象本質としてのイデアに到達する言論の技術がディアレクティケー (問答の方法) といわれた。近世哲学史上,この言葉が哲学的に重要な概念として意味をもったのはカントが最初で,次にヘーゲルにおいてである。カントでは,判断の観点から,「先天的総合判断はいかにして可能であるか」が問われた。ヘーゲルでは,弁証法の観点から,相互に矛盾する定立と反定立とを止揚することが総合であるとされた。 (→総合判断 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「総合」の読み・字形・画数・意味

【総合】そうごう

綜合する。

字通「総」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android