連合(読み)つれあい

精選版 日本国語大辞典 「連合」の意味・読み・例文・類語

つれ‐あい ‥あひ【連合】

〘名〙
① つれあうこと。連れになること。伴うこと。また、その者。仲間。つれそい。
※歌舞伎・夢物語盧生容画(1886)四幕「我が日本孤立にて他国に頼む連合(ツレアヒ)なし」
② 夫婦になること。また、ある人の夫や妻。配偶者。また、夫婦が第三者に対して自分の配偶者をいう語。つれそい。配偶。
※咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「ある人、久しきつれあひに離れて愁嘆する所へ」

つれ‐あ・う ‥あふ【連合】

〘自ワ五(ハ四)〙
① 行動をともにする。相伴う。つれそう。つれだつ。
小学読本(1873)〈田中義廉〉一「朋友と、連(ツ)れ合(ア)ふて、遊ぶときは」
② 夫婦になっていっしょに暮らす。つれそう。

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デジタル大辞泉 「連合」の意味・読み・例文・類語

れん‐ごう〔‐ガフ〕【連合/×聯合】

[名](スル)
二つ以上のものが共通の目的のために結び合うこと。「―して共同の敵に当たる」
心理学で、観念と観念、観念と感情など心的要素の結合、また刺激と反応との結合をいう。
《「日本労働組合総連合会」の略称》平成元年(1989)に発足した労働組合の統一組織。昭和62年(1987)に結成された全日本民間労働組合連合会総評官公労組が参加し、官民統一の組織が実現した。
[類語]合同合併合体同盟連盟合一併合合流

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百科事典マイペディア 「連合」の意味・わかりやすい解説

連合【れんごう】

正称は日本労働組合総連合会。1987年,日本の労働組合の新しいナショナル・センターとして,全日本民間労働組合連合会(全民労連,連合と略称)が結成された。これに労働四団体のうち,全日本労働総同盟(同盟),中立労働組合連絡会議中立労連),新産別が解体して参加。1989年,残っていた日本労働組合総評議会(総評)が解散し,連合(旧連合とも)とともに日本労働組合総連合会(新連合とも)を結成。加盟組織は民間の58団体と官公系15団体,計759万人(1999)で,日本の労働運動史上最大の規模である。対外的には国際自由労連に参加し,傘下に連合総合生活開発研究所(財),国際労働財団,教育文化協会(社)をもっている。一方,連合に批判的なグループが全労連を結成。これにより労働界は二つの労働中央団体に再編された。
→関連項目合化労連国際自由労連春闘全国金属労働組合全国電気通信労働組合ゼンセン同盟全駐留軍労働組合全逓信労働組合全日本海員組合全日本自治団体労働組合全日本造船機械労働組合全日本電機機器労働組合連合会日教組日本日本私鉄労働組合総連合会日本炭鉱労働組合日本鉄鋼産業労働組合連合会

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改訂新版 世界大百科事典 「連合」の意味・わかりやすい解説

連合 (れんごう)

日本労働組合総連合会の略称で,民間と官公庁のおもな労働組合が結集する日本最大のナショナルセンター。1989年(平成1)結成。民間労組の統一組織として,1987年(昭和62)11月20日,55単産,1オブザーバー組織,6友好組織の計555万人が結集して全日本民間労働組合連合会(略称は連合,通称は民間連合)が結成された。これにともない,従来のナショナルセンターのうち,同盟中立労連は解散し,新産別も1年後の解散を決定した。民間連合は88年2月から官民統一をめざして,総評の中心である官公労,旧同盟系の友愛会議全官公との首脳会談を開始し,民間連合と官公労の統一が決定された。総評系の自治労・日教組などでは反主流派がこの統一に反対して分裂,これらは反連合の全労連に参加することとなった。民間連合と官公労の統一大会は89年11月21日開かれ,日本労働組合総連合会として78単産,約800万人で発足した。総評は連合発足と同時に解散した。国際自由労連に加盟(2006年11月からは国際労働組合総連合に加盟)。加盟単産50,組合員数675万人(公称,2009年3月末現在)
労働運動
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「連合」の意味・わかりやすい解説

連合
れんごう
association

心理学用語。要素的経験がある法則に従い結合され,表象的心像や観念として復元されることをいう。連合の役割を強調する連合主義はイギリスの連想学派に始り,C.R.ダーウィンの進化論の影響を受け,H.スペンサー,A.ベインらによって連合心理学として確立された。この立場はアメリカの W.ジェームズにも影響を与え,これが現代の機能心理学として発展している。さらに,刺激と反応との結合または連合を主張する E.L.ソーンダイクの結合主義もまたこの流れの代表的な展開の一形態であり,ひいては J.B.ワトソンを祖とする行動主義的心理学の発展につながっている。ドイツにおいては,J.ヘルバルトの表象力学,さらに H.エビングハウスによる記憶の実験的研究が注目されるが,W.ブントも初期においては統覚的結合と同時に連合的結合を重視した。フランスでは,T.A.リボーがスペンサーやベイン流の進化論的連合主義と精神病理学とを統合し,現代フランス心理学の基盤を提供した。連合心理学は基本的には要素主義的であるため,ゲシュタルト学派によって批判されたが,新行動主義など現代心理学の理論的中核となっている。

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知恵蔵 「連合」の解説

連合

日本労働組合総連合会の略。日本最大の労働組合のナショナルセンター(労働組合の全国的連絡協議組織)。組合員は2007年6月現在、約65万人。1989年11月発足。自由にして民主的な労働運動の伝統を継承し、「力と政策」を備え、労働条件の改善や国民生活の向上を実現することを綱領に掲げる。労働政策の分野に限らず、広く各種の審議会における活動を通し、国の政策形成にも発言力を行使。しかし、組織基盤については伸び悩みが目立つ。国際自由労連(ICFTU : International Confederation of Free Trade Unions)に一括加盟。連合以外の労組ナショナルセンターとしては、共産党色の強い全労連(全国労働組合総連合、約70万9000人)のほか、同じく左派系の全労協(全国労働組合連絡協議会、約14万7000人)がある。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2008年)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「連合」の解説

連合
れんごう

日本労働組合総連合会の略称。1987年(昭和62)設立の全日本民間労働組合連合会,およびこれが官公部門を含めて89年(平成元)に発足させた労働組合のナショナル・センター。1987年に同盟・中立労連,88年に新産別,89年には総評がそれぞれ解散して連合に合流。一方,連合を労働戦線の右翼的大再編とみなす勢力は,89年に全労連(日本共産党系)と全労協(日本社会党左派系)を発足させた。

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人事労務用語辞典 「連合」の解説

連合

日本最大の労働組合の全国組織(ナショナルセンター)、日本労働組合総連合会の略称です。 今年10月の定期大会で高木剛氏が5代目の会長に選出されました。
(2005/10/31掲載)

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世界大百科事典(旧版)内の連合の言及

【全郵政】より

…正称は全日本郵政労働組合。連合の加盟組合。全郵政は1965年に全特定(全国特定局労働組合)と郵政労(郵政労働組合)が合同して結成された。…

【電力総連】より

…正称は全国電力関連産業労働組合総連合。連合の加盟組合。…

※「連合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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