(読み)するめ

精選版 日本国語大辞典 「鯣」の意味・読み・例文・類語

するめ【鯣】

〘名〙
① =するめいか(鯣烏賊)〔十巻本和名抄(934頃)〕
烏賊(いか)内臓をとりさり、開いて干した食品。〔備中国新見庄史料‐三三・建武元年(1334)三月七日・備中国新見庄東方地頭方損亡検見并納帳〕
※虎明本狂言・察化(室町末‐近世初)「爰者はなまものがおりなひ所で、かん物を取が、するめ、あみ物、ひだら、ひだこなど取まらする」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鯣」の意味・読み・例文・類語

するめ【×鯣】

イカの胴を縦に切り開き、内臓を取り去って干した食品。祝儀に用いることが多い。
スルメイカのこと。
[補説]1は、祝儀では「寿留女」とも当てて書く。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「鯣」の解説

するめ【鯣】

いかを開いて内臓などを除き、素干しにしたもの。軽くあぶってつまみなどにすることが多いが、漬物にしたり料理に用いたりすることもある。するめいかを用いたものが生産量も多く、一般的。けんさきいかを用いたもの(けんさきするめ)が上級品とされる。◇江戸時代、するめは中国への主要な輸出品であったが、輸出の際に用いた等級からけんさきいかのものは「一番するめ」、するめいかのものは「二番するめ」ともいう。また、皮をはぎ、ひれを除いて作るものを「みがきするめ」、皮をはぎ、ひれは残したものを「半みがき」といい、主としてけんさきいかで作る。胴のみを用い、開かずに作るものを「袋するめ」といい、あおりいか・みずいかなどで作る。長期保存できることから「末永く幸せが続くように」という意で、またお金を「お足」というが、その足の数が多いことから縁起のよいものとして、するめを結納の品に用いる。この場合は「寿留女」の字を当てる。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android