Asterisk(読み)あすたりすく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「Asterisk」の意味・わかりやすい解説

Asterisk
あすたりすく

IP-PBXを実現するためのソフトウェア。PBXとは、企業などが設置する社内用の電話交換機のことで、外線である公衆網との接続や、内線電話間の接続などを制御する。その働きをIPネットワーク上のIP電話網に対して行うのがIP-PBXである。アメリカのデジウム社が開発したものであるが、オープンソースであるため、自由に入手して利用することが可能で、また手を加えることもできる。名称は記号の*(アスタリスク)に由来している。

 社内LAN(ラン)を使ったIP電話による内線網を管理・制御する一方、IP電話だけでなくアナログ回線ISDNといった一般公衆回線からの電話を社内のIP電話網に中継する役目も担う。IP-PBXには、専用のハードウェアを設置する場合もあるが、Asteriskはサーバー上で動くソフトウェアである。基本的なOSLinux(リナックス)だが、Mac OS X(マックオーエステン)やWindows(ウィンドウズ)をインストールしたパソコンで使えるバージョンもある。ボイスメール(留守番メッセージ録音機能)、音声会議、IVR(Interactive Voice Response、自動音声応答)、ACD(Automatic Call Distributor、自動着信呼分配)など、IP-PBXとしての基本機能はすべて備えており、SIP(Session Initiation Protocol、セッション確立プロトコル)、H.323、MGCP(Media Gateway Control Protocol)などさまざまなプロトコル通信規約)に対応している。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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