C型肝炎の主原因(読み)しーがたかんえんのしゅげんいん/Cがたかんえんのしゅげんいん

知恵蔵 「C型肝炎の主原因」の解説

C型肝炎の主原因

C型肝炎ウイルスに感染している国民は約200万人といわれる。その半数滅菌不十分な注射器を介して汚染が広がった疑いが強いことが研究者の調査で明らかになってきた。感染者が集中する多発地は日本肝臓学会などで報告されただけで30カ所以上。静岡県清水市(現・静岡市)では1980、81年をピークに約4年間も急性肝炎流行、その後の慢性肝炎を含め約720人が発病した。81年に使い捨て注射器を採用して下火になった。98年8月、大分地裁は注射器の連続使用でC型肝炎に感染したと訴えた患者20人の主張を認め、総額約2億6100万円の支払いを大分市の元開業医に命じた。

(田辺功 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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