DSL(読み)ディーエスエル(英語表記)digital subscriber line

デジタル大辞泉 「DSL」の意味・読み・例文・類語

ディー‐エス‐エル【DSL】[domain specific language]

domain specific language》ある特定の領域で用いられる、用途や目的が特化したコンピューター言語。汎用的なプログラミング言語と異なり、ウェブページを記述するHTMLスタイルシートを定義するCSSデータベースに問い合わせるSQL文字列のパターン制御をする正規表現などがある。ドメイン固有言語ドメイン特化言語

ディー‐エス‐エル【DSL】[deep scattering layer]

deep scattering layer》海底に向けて超音波を発射したときに、音波を反射させる動物プランクトンの密集あるいは魚群などの存在を示す層。深海音波散乱層

ディー‐エス‐エル【DSL】[digital subscriber line]

digital subscriber line》⇒エックス‐ディー‐エス‐エル(xDSL)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「DSL」の意味・わかりやすい解説

DSL
でぃーえすえる
digital subscriber line

電話用の一般加入回線(銅線)を使って最大50メガビット/秒(Mbps)程度の高速通信を可能にする技術。デジタル加入者回線。モデムMODEM)を介して音声通話で使わない高い周波数でデータをやりとりする。広く普及しているADSL(非対称デジタル加入者回線)は、ウェブ閲覧や動画のダウンロードなどで大量のデータを利用する下り(受信)を重視し、上り(送信)よりも高速化した方式。上り下りの通信速度が異なるため「非対称asymmetric」とよばれる。日本では2000年(平成12)からNTT東日本・西日本などがサービス提供を開始。2001年にソフトバンクがYahoo!BB(ヤフービービー)で参入し価格競争が激化、月2000円台で「世界でもっとも安い」といわれるブロードバンド・サービスが実現した。最大1400万回線の契約があったが、光回線(FTTH=fiber to the home)の普及によって2011年3月末時点で820万回線まで利用が減少している。なお、上下の通信速度が同じものは、SDSL(symmetric digital subscriber line、対称デジタル加入者回線)とよぶ。

[乾 達]

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改訂新版 世界大百科事典 「DSL」の意味・わかりやすい解説

DSL (ディーエスエル)

deep scattering layer(s)の略で,深海散乱層あるいは深海音波散乱層と訳す。1930年代より音響測深器が使用され始めたが,音波が実際の海底より浅い数百m付近の層から反射して記録紙に記録されることがあり,偽海底,偽底像,幽霊海底などと呼ばれた。深海で音波を散乱するという意味で,この層はDSL(DSL's)と呼ばれる。深海音波散乱層は広く世界の海洋に分布し,かつ日周期移動を行うところから,1940年以降海洋学上興味ある主題とされた。深海音波散乱層は夜間は数層に分かれて海の表面まで上昇するが,昼間は200~500m層まで下降する。その像は大型魚体の像とは異なり,ぼやけた層状,塊状のものが多いところから,動物プランクトン,とくに行動力の大きいマイクロネクトン(小型遊泳動物)や大型動物プランクトンが反射体となると考えられている。中層性の魚類やクシクラゲ類の体内の浮袋が音波の有効な反射体であるところから,ハダカイワシなどの魚類やクシクラゲ類を音波散乱層の主構成者と考える学者もいる。また日周期鉛直移動の大きいオキアミ類,遊泳性のエビ類,大型橈脚(じようきやく)類が散乱層のおもな構成者であるとも考えられる。このような音波散乱層は,浅海においても海水の密度不連続面に生ずることがある。
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知恵蔵 「DSL」の解説

DSL

DSLとは、一般的なアナログの回線を使い、高速通信を実現する技術。様々なバリエーションがあるが、現在は電話回線を使った「ADSL」が主流。ADSLの場合、インターネット網への情報送信(上り)と情報受信(下り)速度が異なっており、上りは数百k(キロ)bpsから5M(メガ)bps程度だが、下りは最大50Mbpsとより高速。一番の特徴は、一般的な電話回線を使うため、宅内に新たな回線を引き込む工事が不要であること。電話回線上で、音声通話に使う帯域とは違う周波数を使い、電話局舎までの間で高速通信を行う。電話局舎にはインターネット網への接続回線が用意され、そこに接続する形で家庭からのブロードバンド接続を実現している。ただし、電話局舎からの距離や利用している電話回線の品質により通信速度が劣化しやすい性質があり、カタログにうたわれる通りの速度が出ることは少ない。最も高速なサービスを使った場合でも、数Mbpsから20数Mbps程度となるのが一般的。2000年に総務省規制緩和と競争促進の方針を打ち出し、01年にソフトバンクが低価格サービス「Yahoo! BB」を開始したことから、各社の競争が激化。日本でのブロードバンド回線普及に大きく貢献した。

(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

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IT用語がわかる辞典 「DSL」の解説

ディーエスエル【DSL】

電話用の銅線ケーブルを用いた高速データ通信方式の総称。一般家庭や小規模な企業・事業者のインターネット接続などに利用される。利用者と電話局間の通信方向により通信速度が異なるADSLや、より高速化したVDSLなどがある。◇「digital subscriber line(デジタル加入者線)」の頭文字から。「xDSL」ともいう。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「DSL」の解説

DSL

xDSL」のページをご覧ください。

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