RFC(読み)アールエフシー

デジタル大辞泉 「RFC」の意味・読み・例文・類語

アール‐エフ‐シー【RFC】[request for comments]

request for commentsインターネット関連技術の標準化組織IETFが策定し、定期的に発行している仕様文書日本語で「コメント募集」を意味する。IPTCPPOP3SMTPなどの仕様がRFCで公開された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「RFC」の意味・わかりやすい解説

RFC
あーるえふしー

IETFが策定したインターネット技術の標準的な仕様を記した文書のこと。リクエストフォー・コメントRequest For Comments(コメントを募集するの意味)の略。IETFのワーキング・グループ(各作業部会)で討議された技術仕様は、IESG(Internet Engineering Steering Group、IETF代表やISOC(インターネット協会Internet Society)関連団体メンバーで構成した組織)による承認を経て、RFCを頭文字として通し番号を割り当てたファイル名の文書としてインターネット上に公表される。現在のインターネット技術の実質的な国際標準となっているものが多く、ドメインネームDomain Names(インターネットドメイン名といい、インターネット上の住所のようなもの。RFC1035)、IP(インターネットプロトコルInternet Protocolの略で、アメリカ国防総省のもとで開発された通信規約。RFC791)、HTTP(Hypertext Transfer Protocolの略で、インターネット上で接続した機器のデータのやりとりに使う通信規約。RFC2616)などがある。

 もともとインターネット技術はアメリカの国防総省の資金援助で研究開発がなされたため、その研究結果は公開できない決まりがあった。しかし、技術仕様の広い普及に意義をみいだした開発者が、よりよいものにするために「開発技術に広く意見を求める」という意味で研究結果を公開した。そのときに名づけた文書名がRFCで、それが現在も使われている。

[編集部]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「RFC」の解説

RFC

インターネットに関する技術や仕様、運用規則などを定める文書。IETF(Internet Engineering Task Force)が管理している。「Request for Comments(コメント求む)」は、インターネット初期の自由な意見交換の文化を反映している。初期のインターネットはあくまでも研究プロジェクトであり、研究と運用が同時に行われる環境だった。この段階でインターネットに参加しているのは大半が研究者であり、インターネットを利用しつつ研究や改良に従事していた。この環境で、研究者相互での情報交換や新技術などの提案に使われたのがRFCである。 メールソフトやサーバーなどを開発する場合、RFCの規定に準拠することが求められる。

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