HEIB(読み)ヒーブ

デジタル大辞泉 「HEIB」の意味・読み・例文・類語

ヒーブ【HEIB】[home economists in business]

home economists in business企業内で働く家政学科出身の専門家。家政学の知識もと消費者視点から製品開発公告に関与したり、消費者対策を担当したりする。

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改訂新版 世界大百科事典 「HEIB」の意味・わかりやすい解説

HEIB (ヒーブ)

home economists in businessの略。企業に働く家政学士の意味。ヒーブ発祥の国アメリカに即していえば,アメリカ家政学会American Home Economics Associationの正会員で,企業および事業者団体等に所属する,家政学専攻の学士以上の学位を有する人をいう。同学会のヒーブ部会は1923年12月に設立された。ヒーブは消費者関連部門だけでなく企業の広い分野で活躍しており,ヒーブ=消費者問題専門家とはいえない。日本の場合,資格が厳密でなく,出身学部・学歴等を問わず,企業の消費者関連部門で働く女性を一般にヒーブと呼んでいる。ヒーブが日本に紹介されたのは1971年のことで,当時一部の人しか関心を示さなかったが,2回にわたる日米ヒーブ会議(1974年,77年。ジョンソン社主催)を契機に,企業,学界(家政学会)をはじめ一般の関心が高まった。78年9月,日本ヒーブ協議会が設立された。会員数187,会員所属企業数115(1983年10月現在)。その目的とするところは〈消費者と企業のパイプ役としての資質能力向上を図り,消費者の利益の増進および企業活動の健全な発展に寄与すること〉にあり,企業の消費者関連部門に働く女性〈ヒーブ〉みずからが求めて設立した点が特色である。ヒーブが活躍する場は,消費者相談室から商品テストや商品開発,マーケティング部門へと広がってきている。また消費者啓発資料の作成にも,ヒーブの力が生かされていることも多い。企業の消費者問題担当者の横断的組織である消費者関連専門家会議(ACAP)(1980年10月設立)とともに,ヒーブを結集した同協議会は企業の消費者志向体制強化に貢献している。
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流通用語辞典 「HEIB」の解説

HEIB【Home Economist In Business】

家政学を専攻し、4年制大学を卒業したかまたはそれと同等以上の資格を有し、企業内でその専門知識を活かして働いている者をいう。その任務は消費者へのアドバイスや教育、コミュニケーション、消費者行動の分析、消費者の声を企業活動に反映させることなど多方面にわたり、企業と消費者の間のパイプ役を果たすことにある。組織的には社長と直結する。米国ではすでに長い歴史をもっているが、わが国では導入している企業は少ない。

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