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HEMT HEMT/えっちいーえむてぃーhigh electron mobility transistor

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知恵蔵の解説

HEMT

半導体のヘテロ接合の界面に発生する、高い移動度(変調ドープ構造)の電子を利用する電界効果トランジスタ。一般には、ヘテロ接合ゲートトランジスタ呼ばれる。また、MODFETともいう。1980年に富士通研究所で開発された。高速かつ低雑音で動作させることができる。ガリウム・ヒ素/アルミニウム・ガリウム・ヒ素を用いたHEMTは、衛星放送受信の初段増幅器として広く実用化されている。また、インジウム・リンを基板としたインジウム・ガリウム・ヒ素のほか種々の混晶を用いたものが開発されている。

(荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

ヘムト【HEMT】[high electron mobility transistor]

high electron mobility transistor》異種の半導体間のヘテロ接合面において、電子が高速で移動する性質を利用した半導体素子ガリウム砒素(GaS)とアルミニウムガリウム砒素組み合わせが知られる。高電子移動度トランジスター
[補説]ヘテロFET(HFET)またはヘテロ接合FET(HJFET)とよばれることもある。→エフ‐イー‐ティー(FET)

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

HEMT
えいちいーえむてぃー

高電子移動度トランジスタHigh Electron Mobility Transistorの略。ガリウム・ヒ素(GaAs)半導体とアルミ・ガリウム・ヒ素(AlGaAs)半導体をヘテロ接合(異種の原子の接合)させ、電子を供給する領域と電子が走行する領域を分離して、電子のドナー不純物による散乱を避けて、高速を得るとともに雑音を低減したトランジスタで、1980年(昭和55)に富士通(株)で開発された。構造は半絶縁性のGaAs基板の上にバッファ層、ついで厚さ0.3マイクロメートルの不純物濃度がきわめて薄いアンドープGaAs層、さらにその上にAlGaAs層を成長させる。後二者はヘテロ接合構造で接しており、この部分に原子の20層程度ときわめて薄い二次元電流チャネルを接合面に沿って形成する。このため、普通のバルクを用いた三次元チャネルのトランジスタに比べると、電子の移動度は10K(Kは絶対温度ケルビン)で100倍、100Kで10倍、常温でも2倍と大きくなり、高速のトランジスタ動作が得られる。スイッチング素子では伝達遅延時間がピコ秒(10-12秒)のもの、マイクロ波素子としては十数ギガヘルツで雑音指数は1デシベル程度のものが得られ、衛星通信に利用されている。[岩田倫典]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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