LTV(読み)エルティーブイ

デジタル大辞泉 「LTV」の意味・読み・例文・類語

エル‐ティー‐ブイ【LTV】[lifetime value]

lifetime value顧客が取引期間全体を通して企業にもたらす利益顧客関係管理CRM)の重要な指標となる。ライフタイムバリュー顧客生涯価値生涯価値寿命価値

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「LTV」の意味・わかりやすい解説

LTV (エルティーブイ)

正称はThe LTV Corp.。アメリカのコングロマリット鉄鋼を中心に,エネルギー関連機器の生産・サービス,航空機部品製造,海運業などを手がける。本社オハイオ州クリーブランド。1958年リングJames J.Lingによって,リング・エレクトロニクス社の子会社として設立された。以後,59年音響機器メーカー,アルテックを,60年ミサイル・メーカー,テムコエアクラフトを,61年軍用・民間用航空機部品の有力メーカー,チャンス・ボート買収社名をLing-Temco-Vought, Inc.に変更した。さらに,66年電線メーカー,オコナイトを,67年食品メーカー,ウィルソン・フードを,68年鉄鋼メーカー,ジェームズ・アンド・ローリン・スチールをそれぞれ買収し,コングロマリットの雄として急成長をとげた。しかし,急成長のひずみから業績が一時低迷したため,72年に社内組織を改革し,主要子会社を100%所有にするとともに現社名に変更。78年ライクス・ブラザーズ・スチームシップの買収により海運部門を新たに加えるとともに,ライクスの子会社ヤングスタン・シート傘下に収めたため,全米3位の鉄鋼メーカーとなった。さらに,80-81年に石油・ガス掘削機器メーカーを3社買収したため,現在の売上構成は鉄鋼部門が過半を占め,エネルギー部門がこれに次ぐ。売上高45億ドル(1994年12月期)。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「LTV」の意味・わかりやすい解説

LTV
エルティーブイ
The LTV Corporation

鉄鋼を中心とするアメリカ合衆国のコングロマリット。油田で働く一従業員の息子ジェームズ・リングが築き上げた企業として有名。第2次世界大戦後,資本金 3000万ドルの電気請負会社リング・エレクトリックとして創業。1953年 LMエレクトロニクスの買収を手始めに,1960年航空宇宙会社テムコ・エアクラフト,1961年航空機メーカーのチャンス・ボートを買収してリング=テムコ=ボート Ling-Temco-Voughtと改称。その後もエレクトロニクス会社,金融会社,航空会社などを続々と買収,特に 1967年にはアメリカ食肉加工第3位のウィルソン・フーズを合併,これを 3分割して一躍有名になった。しかし 1968年のジョーンズ・アンド・ラフリン・スチール(アメリカ鉄鋼第7位)の買収が反トラスト法に触れ,また金融危機に見舞われて 1969,1970年と赤字に転落。1970年にリングはトップの座を去った。1972年 LTVに社名変更。1986年に破産法に基づいて操業,1991年に破産裁判所に提出した会社更生計画を 1993年6月に完了。2000年12月に破産を申請した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ブランド用語集 「LTV」の解説

LTV

ライフタイム・バリューの項参照。

出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android