Linux(読み)りなっくす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「Linux」の意味・わかりやすい解説

Linux
りなっくす

フィンランドプログラマートーバルズLinus Torvaldsが1991年に始めた無償配布のオペレーティングシステムOSコンピュータの基本ソフトウェア)。トーバルズは開発当時ヘルシンキ大学の学生であった。UNIXユニックス)の上で動くソフトウェアがそのまま利用できる仕様になっているが、UNIXそのものではない。インターネット上で公開されたため、世界中に広く普及するとともに、多数のボランティアがその改良と機能拡大を進めている。そのため、市販のOSと比較しても信頼性が高く、その点から実務で使うユーザーをもひきつけている。UNIX上で動く高度で無償のソフトウェアが多数あり、それらを含めて、ソフトウェア、あるいは広く知的財産のあり方として注目を集めている。

[田村浩一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「Linux」の意味・わかりやすい解説

Linux【リナックス】

1991年フィンランドの学生リーヌス・トーバルズ(Linus Torvalds)が中心となって開発したOS(オペレーティングシステム)。ファイル構成やシステムコールの仕様はUNIXベースにしているが,本体ソースコードはすべてオリジナルのもの。開発当初から技術情報を公開し,データネットワークに乗せ,世界中の情報技術者がそれに次々と改良を加えて完成度の高いものに成長させた。現在では企業内でも利用されている。
→関連項目Androidオープンソース

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「Linux」の解説

Linux

フィンランド出身のリーナス・トーバルズ氏が、パソコン向けに開発した無料のOS。UNIXとの互換性を強く意識して作られている。企業が開発したOSと異なり、プログラムソースコードを一般に公開して大勢で改良を加える「オープンソース」という思想で開発されているため、誕生から非常に短期間で実用化された。現在は本家UNIXをしのぐシェアを持ち、個人だけでなく、多くの企業、大学、研究機関、自治体などで利用されている。Linux自体は、「カーネル」と呼ばれる中心部分しかない。そのため、ツールやアプリケーション類をまとめて使いやすくした、ディストリビューションと呼ばれるものが各種存在する。Linuxを利用する場合、実質的にはディストリビューションを選択して、インストールすることになる。

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知恵蔵 「Linux」の解説

Linux

フィンランド人リーナス・トーバルズが大学在学中に開発したパソコン向けのUNIX互換OS。基礎部分を個人で開発し、その後ネットワークを利用して世界各地の開発者たちと共同開発を進め、開発者コミュニティーによってまとまったOSの形に仕上げられた。現在も改良が進む。様々なパソコンや情報機器向けのバージョンが作られているのも特徴である。無償で利用できるため、導入コストを抑えたい大企業や政府、公共団体などでの利用も多い。

(斎藤幾郎 ライター / 2007年)

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パソコンで困ったときに開く本 「Linux」の解説

Linux

OSの一種で、「リナクス」「リナックス」「ライナックス」などと読みます。フィンランドのリーナス・トーバル氏が学生時代に開発し名付けました。ネットワーク用OSのUNIXの一種で、世界各地の技術者たちが協力し合って改善し、無料で使えるのが特徴です。
インストール用プログラムやLinux用の各種ソフトがセットになって売られている場合もあります。
⇨OS、UNIX

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「Linux」の意味・わかりやすい解説

Linux
リナックス

リナックス」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のLinuxの言及

【オペレーティングシステム】より

…似た系統にnetBSDがある。Linuxリヌクス。FreeBSDと並び称せられるパソコンUNIX。…

※「Linux」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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