精選版 日本国語大辞典 「一葉」の意味・読み・例文・類語
いち‐よう ‥エフ【一葉】
[1] 〘名〙
※十住心論(830頃)一「是則盧舎那所レ居千葉蓮華一葉也」
※和漢朗詠(1018頃)下「九枝の灯尽きて唯暁を期す、一葉の舟飛んで秋を待たず〈菅原庶幾〉」
③ (紙の枚数を数えるときの)一枚。
[2] ⇒ひぐちいちよう(樋口一葉)
ひとつ‐ば【一葉】
〘名〙
① シダ類ウラボシ科の常緑多年草。本州の千葉県以南の暖地の岩上や樹幹に着生する。葉は長柄をもち一枚ずつ直立する。葉身は長さ二〇~四〇センチメートルの長楕円形で裏に黄褐色の星形の毛が密生する。胞子葉は栄養葉よりやや狭く裏面は赤褐色の子嚢群におおわれる。漢名、石韋・飛刀剣。いわぐみ。いわのかわ。いわがしわ。《季・夏》 〔易林本節用集(1597)〕
③ 植物「いぬまき(犬槇)」の異名。
④ 植物「ひとつばかえで(一葉楓)」の異名。
⑤ 植物「はくうんぼく(白雲木)」の異名。
ひと‐は【一葉】
〘名〙
① 一枚の葉。また、葉の一枚。いちよう。特に連歌では柳・桐の葉を、俳諧では桐の葉をいう。《季・秋》
※俳諧・蘿葉集(1767)初「見ぬ秋を手にしる撥の一葉かな」
② (形状が①に似ているところから) 小舟一そう。
※雑俳・柳多留‐四(1769)「一葉(ヒトは)づつきしをはなれる柳ばし」
ひとっ‐ぱ【一葉】
〘名〙 一枚の葉。→ひとっぱも
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