S(和音)(読み)えす

世界大百科事典(旧版)内のS(和音)の言及

【調性】より

…今日一般に調性といった場合,狭義の機能和声的調性を意味する場合が多い。調性という言葉は1821年フランスの著述家カスティル・ブラーズCastil‐Blazeによって最初に用いられたが,先に述べた広・狭義の調性概念はフェティスの1844年の論文によって確立された。
[機能和声的調性]
 機能和声は長調・短調の全音階に基づいており,そこから3度音程で構成される3和音(和音)相互の機能関係から成っている。…

【和声】より

…広義には,ヨーロッパ音楽では中世のオルガヌム以降,ルネサンスのポリフォニー音楽などに,まだ十分に規則化されない和声現象が豊かにみられ,また民族音楽においても,ガムラン,雅楽などをはじめとして多くみられる。しかし和声という概念は,本来ヨーロッパ音楽において用いられた概念であり,民族音楽においては,これと区別して多音性あるいは多声性Mehrstimmigkeitという概念でとらえるのが普通である。
[機能和声functional harmony]
 機能和声法とは,おもに17世紀終りから20世紀初頭までの長・短調(調長調)の音階に基づくヨーロッパ音楽を支配した和音連結の法則であり,作曲技法の基礎であった。…

※「S(和音)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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