翻訳|SAT
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
…その思想はおもに《チャーンドーギヤ・ウパニシャッドChāndogya‐upaniṣad》の特に第6章に,わが子シュベータケートゥへの教えというかたちで伝えられている。それによれば,太初,宇宙は〈有(う)sat〉のみであったが,〈有〉は火・水・食物を創造し,その3者の中にアートマン(自我)として入りこみ,3者を混合して名称nāmaと形態rūpa(現象界)を開展したという。人が死ねば,この逆をたどって〈有〉に帰入するという。…
…その代表者としてウッダーラカ・アールニとヤージュニャバルキヤを挙げることができる。万物の根源である最高唯一の実在をサットsat(実有)と呼んだウッダーラカは,〈汝がそれであるtat tvam asi〉と教える。真我を探究したヤージュニャバルキヤの〈非ず,非ずのアートマンneti neti ātman〉という句は,アートマンの至上性,非限定性をあらわすとともに,いっさいの相や形を離れ超えてゆく内観の道を示している。…
※「SAT」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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