Slater,J.C.(英語表記)SlaterJC

世界大百科事典(旧版)内のSlater,J.C.の言及

【化学】より

…さらに八隅則が適用できなくなることもある第三周期以降の元素を含む化合物の結合様式を説明するため,イギリスのシジウィックNevil Vincent Sidgwick(1873‐1952)は有効原子番号則を発見し,配位結合の考え方を提案した。水素分子の共有結合の理論はW.ハイトラーとF.ロンドンによって初めて定量的基礎が与えられ(1927),さらにスレーターJohn Clarke Slater(1900‐76),L.C.ポーリングによって拡張され,原子価結合法として体系化された。これは今日でもなお有用な手法として利用されているが,一方同じころ,フントFriedlich Hund(1896‐ ),マリケンRobert Sanderson Mulliken(1896‐1986),ヒュッケルErich Armand Arthur Joseph Hückel(1896‐1980)らによって,原子価の量子論である分子軌道法が展開された。…

【原子価結合法】より

…これが原子価結合法と呼ばれるもので,VB法と略称される。その後この理論はスレーターJohn Clarke Slater(1900‐76)やL.C.ポーリングにより多原子分子にも拡張されたので,彼らの名前の頭文字をとってHLSP法とも呼ばれている。この理論では,分子内の価電子は個々の原子に固有な原子軌道に属している状態に近いものと考えられるので,この理論は原子軌道法atomic orbital method,略してAO法とも呼ばれている。…

【原子軌道関数】より

…ただし,ここでx,y,zは原子核の位置を原点とする直交座標で,は原点からの距離,aボーア半径である。 水素原子以外の原子の原子軌道関数の原型は,1930年にアメリカのスレーターJohn Clarke Slater(1900‐76)によって与えられた。それによると,1s軌道の関数は, ψ1s(x,y,z)=Ne-ζrという形をもつ。…

※「Slater,J.C.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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