ベルマーク(読み)べるまーく

精選版 日本国語大辞典 「ベルマーク」の意味・読み・例文・類語

ベルマーク

〘名〙 (洋語bell mark) ベルマーク教育助成財団運動に協賛している企業商品に付いている鐘のマーク。学校のPTA単位で集めて財団に送ると、点数に応じて学校設備品が購入できる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ベルマーク」の意味・読み・例文・類語

ベル‐マーク

《〈和〉bell+mark》ベルマーク教育助成財団の協賛企業の商品などにつけられた鐘のマーク。PTA・大学・生涯学習グループなどごとに集めて財団に送付すると、1点につき1円として、協力企業の学用品などが購入できる。購入金の1割が僻地へきち開発途上国被災地などの学校への援助資金となる。昭和35年(1960)より導入
[補説]平成25年(2013)、インターネット取引を利用した「ウェブベルマーク運動」も開始された。協賛企業のオンラインショップを利用すると、購入金額の一部が東日本大震災の被災校への支援金となる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルマーク」の意味・わかりやすい解説

ベルマーク
べるまーく

食品や日用品についている鐘型のマーク(ベルマーク)を集めて、教育設備の充実を支援する社会運動。あるいは、マークそのものをさすことば。僻地(へきち)赴任経験をもつ教諭・渡辺ユキ(1913―2005)の「僻地の子たちの教育設備を充実してほしい」との陳情を受け、朝日新聞社が全国に呼びかけて社の創立80周年事業として1960年(昭和35)に始まった。事務運営はベルマーク教育助成財団(発足時は教育設備助成会)が担っている。運動に協賛する企業が商品につけたベルマークを、幼稚園や学校のPTA、公民館ごとに集めてベルマーク教育助成財団へ送ると、ベルマーク1点が1円に換算されて「ベルマーク預金」となり、その金額内で必要なテレビ、ビデオカメラ、時計テント楽器、運動機器などの教育備品の購入に使える。備品は楽器、自転車、事務機器、スポーツ用品などの協力会社の商品から選ばねばならない。購入と同時に、協力会社は購入額の10%をベルマーク教育助成財団へ寄付し、これをプールして僻地、被災地、海外の恵まれない学校へ援助資金として活用する仕組みである。ベルには「国内外のお友達に愛の鐘を鳴り響かせよう」との意味合いがある。

 協賛会社には分担金や市場調査費(ベルマーク点数×1.27円)などの負担が生じるが、ベルマーク添付による販促効果に加え、社会貢献活動への参加による企業ブランドやイメージの向上効果が期待できる。また協力会社も備品金額の1割を寄付する必要があるが、教育施設向けに一定需要が期待できる。参加できるのは幼稚園、小中高等学校、特別支援学校などで、2006年(平成18)からは大学、公民館、生涯学習センターも参加可能になった。個人や企業は参加できない。2000年代に入って、使用済みインクカートリッジの交換や紙パック回収にもマークを付与するようになった。1998年には「ベルマーク預金」を直接、被災地などへ寄付する友愛援助制度を導入した。2017年時点で運動参加校は約2万8000で、2018年3月時点で協賛会社は54社、協力会社は14社。

[矢野 武 2018年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android