dīwān al-mashriq(英語表記)diwanalmashriq

世界大百科事典(旧版)内のdīwān al-mashriqの言及

【ディーワーン】より

…アッバース朝(750‐1258)ではウマイヤ朝末期以来の中央集権化がいっそう強められ,官僚機構が膨張し,分業化が進んで,ディーワーンの数も増加,それも状況に応じて臨機に改廃された。たとえば,税務庁は9世紀,全国に私領地(ダイア)が発展してくると私領地庁を分岐させたが,892年,首都がサーマッラーからバグダードに戻ると,これら税務諸官庁をディーワーン・アッダールdīwān al‐dārとして統合,次いで全国の税務行政区を三分して,イラク担当のサワード庁dīwān al‐Sawād,イラン担当の東部庁dīwān al‐mashriq,シリア・エジプト担当の西部庁dīwān al‐maghribを設置,別にカリフ私領地庁を設けて,きめ細かく税務行政が行えるようにし,またディーワーン・アッダールは宰相(ワジール)の官房庁として,各官庁間の調整にあたった。アッバース朝におけるディーワーン制度で特徴的なことは,第3代カリフ,マフディーの時,各ディーワーンに対応して,ディーワーン・アッジマームdīwān al‐zimāmが創設されたことで,これは当該ディーワーンの業務を監督する監査庁を意味し,官吏の業務監察を行った。…

※「dīwān al-mashriq」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android