ぼんぼん

精選版 日本国語大辞典 「ぼんぼん」の意味・読み・例文・類語

ぼん‐ぼん

[1] 〘副〙
時計が時を告げて鳴る音を表わす語。
野分(1907)〈夏目漱石〉一〇「柱時計ボンボンと二時を打つ」
② 激しく鳴る鈍い鐘の音や、鉄砲を打ち続ける音などを表わす語。
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の人生観「船はボンボンと銅羅を鳴らした」
③ 次々に勢いよく投げ出すさまを表わす語。
火事の夜まで(1923)〈今野賢三〉「右に、左に、ぼんぼんと新聞を投(はふ)り込みながら」
※内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙一一自鳴鐘(ボンボン)の釣玉のやうに」

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デジタル大辞泉 「ぼんぼん」の意味・読み・例文・類語

ぼん‐ぼん[副・名]

[副]
鐘などが続けざまに鳴る音を表す語。「柱時計がぼんぼん(と)時を打つ」
勢いよく次々と物事が行われるさま。「荷物ぼんぼん(と)投げ入れる」「新製品ぼんぼん(と)売れる」
[名]ぼんぼん時計」の略。
[類語]ぽんぽんちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらちりんちりんがちゃがちゃかたりがたりかたんがたんかたかたがたがたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちゃかちゃかちりかちかちこつこつどんとんとんとんどんどんかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんどたどたどかどかどっとどすどすどしどしばんばんどてんどたんどたりすとんずどんずしんずしりどすんどさりどしりどかんどしんばあんぱあんぱたりばたりばたんぼおんぽおんぽんとぽんぽこぼこぼこぽこぽこぽくぽくちんちん

ぼん‐ぼん[名詞]

関西地方で)良家の若い息子。若旦那ぼんち。「ぼんぼん育ち」
[補説]書名別項。→ぼんぼん
[類語]御曹司若旦那坊ちゃん令息

ぼんぼん[書名]

今江祥智長編小説。昭和48年(1973)刊行。昭和49年(1974)、第14回日本児童文学者協会賞受賞。自身体験もとにした自伝的小説で、「兄貴」「おれたちのおふくろ」「牧歌」へと続く四部作の一。

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デジタル大辞泉プラス 「ぼんぼん」の解説

ぼんぼん

今江祥智による児童文学作品。1973年刊行。大阪を舞台に、小学生の洋の視点から太平洋戦争の時代を描く自伝的作品。1974年、日本児童文学者協会賞受賞。

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