トクトア(脱脱)(読み)トクトア(英語表記)Toktogha

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トクトア(脱脱)」の意味・わかりやすい解説

トクトア(脱脱)
トクトア
Toktogha

[生]延祐1(1314)
[没]至正15(1355)
中国,元末の宰相。メルキト族の出身。字は大用。マジャルタイ (馬札児台)の子。至元4 (1338) 年御史大夫となり,綱紀粛正。翌々年順帝はかり,暴政はなはだしい伯父の中書右丞相バヤン (伯顔)放逐。次に中書右丞相となった父が病むと,至正1 (41) 年中書右丞相となり,順帝と協力してバヤン弊政を改革し,漢文化を重んじ,科挙を復活するなど元末の賢相と称された。宋,の3正史の編集者でもあった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android