北の湖敏満(読み)キタノウミトシミツ

デジタル大辞泉 「北の湖敏満」の意味・読み・例文・類語

きたのうみ‐としみつ【北の湖敏満】

[1953~2015]力士。第55代横綱。北海道出身。本名、小畑敏満。昭和49年(1974)21歳2か月で史上最年少の横綱となり、輪島とともに一時代を築いた。優勝24回。幕内50場所連続勝ち越しなどの記録を持つ。引退後、一代年寄北の湖となり、日本相撲協会理事長を務めた。→第54代横綱輪島 →第56代横綱若乃花

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百科事典マイペディア 「北の湖敏満」の意味・わかりやすい解説

北の湖敏満【きたのうみとしみつ】

大相撲力士。北海道出身。本名小畑(おばた)敏満。三保ヶ関(みほがせき)部屋に入門し,1967年の1月場所(場所とは相撲興業をする所,およびその興業の一定の期間を意味する)で初土俵。当時の最年少昇進記録を次々に更新し,1972年の1月場所で新入幕を果たす。1974年の1月場所で初優勝,大関に昇進した。同年の5月場所で優勝,さらに7月場所では優勝決定戦の末に準優勝し,場所後に21歳2ヵ月で第55代横綱に昇進した。横綱輪島とともに〈輪湖(りんこ)時代〉を築き,1985年の1月場所で現役引退。〈憎らしいほど強い横綱〉といわれ,通算成績951勝350敗107休,横綱在位63場所,幕内優勝24回。現役時代の功績により,一代年寄〈北の湖〉を授与された。2002年に第9代日本相撲協会理事長となるが,2008年の大相撲力士大麻事件で理事長を辞任。2012年に第12代理事長として復帰したが,その在任中の2015年11月場所中に死去した。→相撲

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北の湖敏満」の意味・わかりやすい解説

北の湖敏満
きたのうみとしみつ
(1953―2015)

第55代横綱。双葉山、大鵬(たいほう)に比肩する昭和期の名力士。北海道有珠(うす)郡壮瞥(そうべつ)町生まれ。本名小畑敏満(おばたとしみつ)。1966年(昭和41)12月、中学1年で三保ヶ関(みほがせき)部屋に入門。翌1967年1月13歳で初土俵。1971年5月17歳で新十両、1972年1月入幕、1974年1月関脇(せきわけ)で初優勝し大関に昇進、同年7月場所後横綱推挙、21歳2か月で史上最年少の横綱となった。1985年1月場所中引退。力士生活18年間に幕内50場所連続勝ち越しなど、大鵬のもつ記録を次々と破ったが、優勝回数、連勝数だけは及ばなかった。優勝24回(全勝7)。日本相撲協会は一代年寄北の湖を贈り、その功に報いた。引退後は相撲協会理事として協会の運営にあたり、2002年(平成14)理事長に就任(~2015)。出身地である壮瞥町に「横綱北の湖記念館」(壮瞥町郷土史料館との複合施設)がある。

[向坂松彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北の湖敏満」の意味・わかりやすい解説

北の湖敏満
きたのうみとしみつ

[生]1953.5.16. 北海道,壮瞥
[没]2015.11.20. 福岡,福岡
第55代横綱。本名小畑敏満。1967年1月の初場所で初土俵。中学校3年生だった 1969年3月の春場所で幕下昇進。その後,十両,入幕,小結昇進の最年少記録を塗り替え,1974年7月の名古屋場所後に 21歳2ヵ月の史上最年少で横綱に昇進した。50場所連続勝ち越し記録,年間最多勝記録(82勝)を樹立。優勝 24回(全勝 7回)。通算記録は 951勝 350敗 107休。相撲界に対する貢献が認められて,大鵬(大鵬幸喜)に次ぐ 2人目の一代年寄として引退後も北の湖を名のり,北の湖部屋を創設。2002~08年日本相撲協会理事長を務め,2012年に再任。理事長在任中の 2015年11月の九州場所中に死去した。(→相撲

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「北の湖敏満」の解説

北の湖敏満 きたのうみ-としみつ

1953- 昭和時代後期の力士。
昭和28年5月16日生まれ。昭和42年中学1年で三保ケ関部屋に入門。47年入幕。49年史上最年少の21歳2ヵ月で55代横綱となる。輪島とともに一時代をきずき,にくらしいほどの強さと評された。60年引退。優勝24回(うち全勝7回),連続勝ち越し50場所などを記録。一代年寄として北の湖部屋をおこす。平成8年から日本相撲協会理事,14-20年理事長。北海道出身。本名は小畑敏満。

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