大葉(読み)おおば(英語表記)macrophyll

精選版 日本国語大辞典 「大葉」の意味・読み・例文・類語

おお‐ば おほ‥【大葉】

〘名〙
① 大きな葉。
女工哀史(1925)〈細井和喜蔵〉一「桑園一声に笑ひ始め、緑の大葉が枝をたわめる」
② 青じその葉。

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デジタル大辞泉 「大葉」の意味・読み・例文・類語

おお‐ば〔おほ‐〕【大葉】

大きな葉。
刺身の敷きづまなどに用いる青じその葉。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大葉」の意味・わかりやすい解説

大葉
たいよう
macrophyll

植物形態学上の用語として用いられる大葉は、普通ヒカゲノカズラ類(シダ植物の四つの分類群の一つ)以外の維管束植物の葉を意味している。小葉と違って、大葉が茎に生じる場合は、かならず茎の維管束葉隙(ようげき)とよばれるすきまが形成される。生態学上の用語として用いられる大葉は生活型(形)を分類したラウンケルの「葉形クラス」の一つで、葉面積が1万8225~16万4025平方ミリメートルの葉である。なお、これより大形の葉は巨大葉megaphyllとよんで区別される。

[栗田子郎]

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「大葉」の解説

大葉[葉茎菜類]
おおば

東海地方、愛知県の地域ブランド。
主に豊橋市豊川市田原市などで生産されている。青紫蘇の葉。昭和30年代に、豊橋温室園芸農協で栽培研究が始まった。ポリフェノールのロズマリン酸を多く含み、抗酸化作用・抗アレルギー作用などが認められている。カロテン・ビタミンB1・ビタミンB2も豊富。現在、東三河地域は全国一の産地で約6割のシェアを占める。食の安全のため、黄色防蛾灯の利用など農薬を減らす取り組みがおこなわれている。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「大葉」の解説

大葉 (オオバ)

植物。エゴノキ科の落葉高木,園芸植物ハクウンボクの別称

大葉 (オオバ)

植物。シナノキ科の落葉高木。オオバボダイジュの別称

大葉 (オオバ)

植物。アブラナ科の二年草,園芸植物。タカナの別称

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世界大百科事典(旧版)内の大葉の言及

【シソ(紫蘇)】より

…芽ジソは刺身のつまや吸口に使い,赤ジソはむらめ,青ジソは青芽とよぶ。青ジソの葉は大葉(おおば)ともいい,刺身のつまにしたり刻んであえ物,漬物,薬味などに使って色,香りを楽しむ。赤ジソの葉は梅干しの着色に利用する。…

【シダ植物(羊歯植物)】より

…根は根茎の伸長につれて分出する不定根adventitious rootであり,根がなくなっているものもある。葉は大葉性のものが多いが,ヒカゲノカズラ類のように小葉性のものもある。葉には単葉のものから複羽状になるものまでいろいろの型があり,叉(さ)状に規則正しい分岐をするものもある。…

【葉】より

…小葉は原則として葉脈が単生であり,葉跡は葉隙をつくらないといわれるが,例外がないわけではない。大部分の維管束植物の葉は,これに対して大葉megaphyllといわれる。大葉はもとは一つの苗条からつくられたものであるが,苗条から大葉への進化はテロム説telome theoryで説明される。…

※「大葉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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