精選版 日本国語大辞典 「斟酌」の意味・読み・例文・類語
しん‐しゃく【斟酌】
〘名〙 (水、飲料などをくみ分ける意から)
① 酒などをくみかわすこと。
※本朝麗藻(1010か)下・寒近酔人消〈大江以言〉「仰レ恩斟酌恩无レ筭、便識堯樽百姓親」 〔蘇武‐詩四首〕
② あれこれと照らし合わせて取捨すること。参酌(さんしゃく)。
※続日本紀‐慶雲元年(704)六月丁巳「令条以外、不レ得二雑使一、其有二関湏一レ守者、随レ便斟酌、令レ足二守備一」
※真俗交談記(1191)「資実暫不レ申二其旨一。有二斟酌気一。親経一具可レ被レ申之由。被レ加二誘詞一」
④ ほどよくとりはからうこと。気をつかうこと。手加減すること。
※小右記‐長和三年(1014)正月二九日「召二将監重方一、問二宿院等祿法一。斟酌可レ行」
⑤ ひかえ目にすること。遠慮。ためらい。辞退。
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