真藤恒(読み)しんとうひさし

百科事典マイペディア 「真藤恒」の意味・わかりやすい解説

真藤恒【しんとうひさし】

実業家。福岡県出身。九州帝国大学(現,九州大学)工学部造船学科卒業。播磨造船所石川島播磨重工業前身)に入社し,1972年に石川島播磨重工業(現,IHI)社長となる。1981年には日本電信電話公社電電公社総裁となり,同公社民営化を積極的に推進し,1985年から1988年まで日本電信電話株式会社(NTT)の初代社長を務めた。経営合理化などに力を注いだことから経営能力を高く評価されたが,リクルート事件で未公開株の譲渡を受けたことが発覚し,1990年に東京地方裁判所(東京地裁)から有罪判決を受けた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「真藤恒」の解説

真藤恒 しんとう-ひさし

1910-2003 昭和時代後期の経営者
明治43年7月2日生まれ。昭和9年播磨造船所に入社。35年合併した石川島播磨重工業の造船部門の責任者となり,47年社長。シントーイズムとよばれる合理的な経営で,造船不況に対処。56年民間人初の電電公社総裁。公社の民営化を推進し,60年NTT初代社長,63年会長となるが,リクルート事件で退任。平成15年1月26日死去。92歳。福岡県出身。九州帝大卒。

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