米倉斉加年(読み)よねくらまさかね

百科事典マイペディア 「米倉斉加年」の意味・わかりやすい解説

米倉斉加年【よねくらまさかね】

俳優,舞台演出家,画家。福岡市出身。福岡県立福岡中央高等学校から西南学院大学文学部英文科に進む。在学中に演劇に志し大学を中退。1957年に劇団民藝入団(2000年退団),独特の風貌と演技力で頭角を現し,1966年《ゴドーを待ちながら》などで第一回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した。1960年代後半からTVではNHK大河ドラマ,映画では山田洋次監督《男はつらいよ》シリーズなどで次々と重要な脇役を演じることになり,俳優としての地位を確立した。画家としては1976年《魔法おしえます》(奥田継夫著,偕成社),1977年《多毛留》(米倉斉加年著,偕成社)で,ボローニャ国際児童図書展で2年連続グラフィック大賞を受賞。国際的に最も有名な児童図書展の大賞連続受賞によって,画家・絵本作家としても高く評価された。夢野久作ドグラ・マグラ》(角川書店)のイラストも有名である。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「米倉斉加年」の解説

米倉斉加年 よねくら-まさかね

1934-2014 昭和後期-平成時代の俳優,演出家。
昭和9年7月10日生まれ。劇団民芸の水品演劇研究所にまなび,「桜の園」「ゴドーを待ちながら」などに出演,「民衆の敵」などの演出も手がけた。昭和41年と63年紀伊国屋演劇賞。映画(「男はつらいよ」シリーズなど),テレビ(連続テレビ小説ちりとてちん」など)でも活躍。また絵本作家としても知られ,昭和51年「魔法おしえます」で,52年「多毛留」でボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞を連続受賞した。平成26年8月26日死去。80歳。福岡県出身。西南学院大中退。本名は正扶三。

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