色気(読み)いろけ

精選版 日本国語大辞典 「色気」の意味・読み・例文・類語

いろ‐け【色気】

〘名〙
① 色のぐあい。色加減色合い。また、色がついていること。
※落語・素人茶番(1896)〈四代目橘家円喬〉「御召の御色気にも流行り廃りのありまするもので」
② 性的な雰囲気や感情。
(イ) 性的魅力。また、異性を意識する感情。
※狂歌・狂歌続ますかがみ(1740)「しげらする色気がおむすにつくば山はやまどはして人をのぼらす」
塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉六「未だ三十七といふ年で〈略〉色気(イロケ)沢山(たっぷり)でございます」
(ロ) 特に、女性の存在。女っ気。
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)二「色けにかつゑし此嶋なれば」
③ おもしろみ。趣。風情
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「最う直に小さ大屋をいふから色気がねへぜ」
④ あるものに対して持つ欲求興味
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四「博士論文なんて無趣味な労力はやるまいと思ったら、あれでも矢っ張り色気があるから可笑(をか)しいぢゃないか」

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デジタル大辞泉 「色気」の意味・読み・例文・類語

いろ‐け【色気】

色の加減。色の調子。色合い。「青の色気薄い
異性に対する関心や欲求。色情。「色気がつく」
人をひきつける性的魅力。「色気たっぷりの目つき」
愛嬌あいきょう愛想。おもしろみ。風情。「色気のないあいさつ」
女性の存在。女っ気。「色気抜きの宴席
社会的地位などに対する興味・関心。「大臣の椅子に色気を示す」
[類語](3色香色っぽいあだあだっぽい艶っぽいあでやかなまめかしい濃艶妖艶あで姿セクシーチャーミング官能的肉感的扇情的性的卑猥ひわい淫猥いんわい猥褻わいせついやらしい淫靡いんび淫乱みだらみだりがわしいいかがわしいエッチコケットリーコケティッシュエロエロチックセクシュアル不身持ち不品行ふしだら不行状不行跡淫蕩好きしゃ好きもの色好み色情狂色気違い自堕落エロい好色多淫放蕩遊蕩邪淫荒淫姦淫かんいん淫奔いんぽん漁色酒色すけこましジゴロ尻軽きわどい淫婦女たらし女狂い/(6興味関心好奇心求知心・探究心・

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