デジタル大辞泉
「雲気」の意味・読み・例文・類語
うん‐き【雲気】
1 雲。また、雲の動き。
2 空中に立ち上る異様の気。昔、天文家や兵術家が天候・吉凶などを判断する根拠にしたもの。
「―を考えて見るにそんな事ではないかと思う」〈福沢・福翁自伝〉
3 歌舞伎で、舞台の上からつりあげ立ち上る雲を表す作り物。また、それに伴う、すごみを帯びた囃子。
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うん‐き【雲気】
〘名〙 (「うんぎ」とも)
① 雲。また、雲状のもの。
※
文華秀麗集(818)上・江頭春暁〈
嵯峨天皇〉「雲気湿
レ衣知
レ近
レ岫、泉声驚
レ寝覚
レ隣
レ渓」 〔
荘子‐逍遙遊〕
②
地上の
事柄を反映して立ちのぼる異様な気。天文、兵法に携わる者には、形、色などが見え、天候、吉凶などを示すものとした。
※日本後紀‐弘仁二年(811)七月丁未「大極殿龍尾道上有二雲気一。状如レ烟」
③ 歌舞伎で、雲の形や感じを出すこと。また、そのために使うもの。
(イ) 雲の形に作った
大道具。舞台の上からつって、名剣、
勇士、謀反人などの隠れ場所から立ちのぼらせる。
※歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)四立「
大どろどろにて
赤色の雲気立つ」
(ロ) すごみを出すために下座の音楽を弱く静かに陰気な感じで鳴らす
囃子(はやし)。
※楽屋図会拾遺(1802)下「
囃子方、〈略〉すごき
合方 雲気 きっとしたる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「雲気」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報