青島幸男(読み)アオシマユキオ

デジタル大辞泉 「青島幸男」の意味・読み・例文・類語

あおしま‐ゆきお〔あをしまゆきを〕【青島幸男】

[1932~2006]政治家・小説家・俳優東京の生まれ。放送作家としてテレビ脚本などを手がけ人気を集めた後、タレントとして活躍。昭和43年(1968)には参議院議員となる。「人間万事塞翁が丙午」で直木賞受賞。他に「蒼天に翔る」「極楽トンボ」「繁盛にほんばし弁菊」など。平成7年(1995)東京都知事となり、退任後はタレント活動を再開

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百科事典マイペディア 「青島幸男」の意味・わかりやすい解説

青島幸男【あおしまゆきお】

政治家,作家。東京都生れ。早大大学院中退。学生時代から放送作家として活躍し,以後ワイドショーの司会,テレビドラマ《意地悪ばあさん》の主役歌謡曲作詞などで人気を博す。1968年参議院全国区で当選し,市川房枝の後継者として二院クラブを再結成。政治資金浄化・庶民派を掲げ,通算5期参議院議員。1995年東京都知事選に立候補,〈世界都市博覧会〉の中止などを公約として,政党の応援をいっさい受けず,保守・革新相乗りの有力相手候補を破り当選,無党派層の勝利とされた。1999年の選挙には立候補せず,1期で退任。2001年に二院クラブ代表に復帰し,同年と2004年の参院選に出馬するがいずれも落選。1981年《人間万事塞翁が丙午》で直木賞を受賞。
→関連項目クレージー・キャッツ鈴木俊一

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「青島幸男」の意味・わかりやすい解説

青島幸男
あおしまゆきお
(1932―2006)

放送作家、タレント、小説家、政治家。東京都生まれ。早稲田(わせだ)大学商学部卒。同大学院中退。在学中に漫才台本を執筆、テレビにも自ら出演し、「青島だ、文句あっか」など強烈な個性で一世を風靡(ふうび)した。代表作にはテレビドラマ『意地悪ばあさん』など。作詞家としてはハナ肇(はじめ)とクレージーキャッツに『スーダラ節』や『ハイそれまでョ』などの時代の空気を敏感に描き出した作品を生み出した。1981年(昭和56)には小説『人間万事塞翁(さいおう)が丙午(ひのえうま)』で直木賞受賞。

 1968年参議院全国区に出馬し2位で当選。無所属議員の院内会派である第二院クラブに加わり、政界浄化を訴える。1974年の参議院全国区では選挙運動期間中外遊して金のかからない選挙を実践、3位で当選した。1989年(平成1)自民党の予算案強行採決に抗議して議員辞職。1995年無党派旋風を巻き起こして東京都知事に当選し、1999年4月まで務めた。

[伊藤 悟]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「青島幸男」の意味・わかりやすい解説

青島幸男
あおしまゆきお

[生]1932.7.17. 東京
[没]2006.12.20. 東京,江東
政治家,作家,俳優。日本橋の仕出し料理の老舗「弁菊」の二男に生まれる。 1955年早稲田大学商学部卒業。早稲田大学大学院在学中より放送台本を執筆し,1959年フジテレビ『おとなの漫画』の台本でデビュー,植木等の『スーダラ節』や坂本九の『明日があるさ』などの作詞も手がける。 1966年みずから制作・脚本・監督・主演した『鐘』で,カンヌ国際映画祭批評家週間入選。おもにテレビを中心に『泣いてたまるか』『意地悪ばあさん』 (主演も兼ねる) などの脚本で,茶の間の人気者となる。 1968年参議院選挙の全国区に初当選,以来政見放送と公報以外の選挙運動をせず連続4選。この間,市川房枝の後継として第二院クラブ代表となる。 1989年消費税法案の強行採決に抗議して辞任,同年の参議院選挙では落選,1993年に再び参議院議員として復活した。 1995年東京都知事選挙に立候補,与野党相乗り候補を相手にほとんど選挙運動らしいことを行なわず,無党派層の支持を集めて当選。しかし官僚組織を前に独自色を出せず,2期目の立候補を断念した。 1981年『人間万事塞翁が丙午』で直木賞を受賞。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「青島幸男」の解説

青島幸男 あおしま-ゆきお

1932-2006 昭和後期-平成時代の放送作家,政治家。
昭和7年7月17日生まれ。テレビ放送の草創期に放送作家,俳優などとして活躍。昭和43年参議院全国区で2位当選(当選4回)。二院クラブに属し,庶民の視点から金権政治を批判。56年「人間万事塞翁(さいおう)が丙午(ひのえうま)」で直木賞。平成7年東京都知事となる。11年退任し,以後タレント活動を再開。平成18年12月20日死去。74歳。東京出身。早大卒。

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