麿赤児(読み)まろあかじ

百科事典マイペディア 「麿赤児」の意味・わかりやすい解説

麿赤児【まろあかじ】

舞踏家,俳優。本名大森宏。石川県生れ,奈良育ち。早稲田大中退。1964年唐(から)十郎の状況劇場に参加。唐の唱える〈特権的肉体論〉を体現する俳優として活躍する一方,舞踏家の土方巽師事。1972年《Dance桃杏(あんず)マシン》をもって舞踏グループ〈大駱駝艦(だいらくだかん)〉を設立。大規模な仕掛けをほどこしたスペクタクルと荒々しい踊りにより1970年代の舞踏界を牽引し,そこから北方舞踏派,山海塾,白虎社など主要な舞踏グループが生まれた。1980年代以降は欧米や香港でも公演。主な作品に《陽物神譚》《海印の馬》《五輪の書》《雨月――昇天する地獄》《死者の書》などがある。映画や舞台の俳優としても活動している。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android