ミクロフィブリル

化学辞典 第2版 「ミクロフィブリル」の解説

ミクロフィブリル
ミクロフィブリル
microfibril

10 nm 前後の太さを有する微細な繊維状組織をいう.ミクロフィブリルの太さは物質によって異なり,木材繊維では7.5~8.0 nm,綿毛では9.0 nm である.ポリエチレンにおいては,ラメラ間の組織としてミクロフィブリルが存在する.セルロース繊維などに見いだされる直径6.0 nm 程度のミクロフィブリルを,とくにミセルストリング(micelle string)ということもある.高分子材料の破断面にも,ミクロフィブリルが観察される場合があり,クレーズとよばれている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「ミクロフィブリル」の解説

ミクロフィブリル

 表皮細胞で作られるケラチン繊維単位で,例えば羊毛などもミクロフィブリルである.表皮細胞内にも認められる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のミクロフィブリルの言及

【セルロース】より

…セルロース分子の集合体が,バクテリアの細胞壁を取り囲むゲル状物質の中から30秒の誘導期間後に現れる。34℃では,ミクロフィブリル(微細繊維)と呼ばれる紐は毎分約0.2μmの速度で生長していく。このとき,2種類の酵素が働いて,生長しているセルロースの両末端にグルコース単位を続々と結合させ,さらに,このようなセルロース分子が集合して一次フィブリルが形成される。…

※「ミクロフィブリル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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