2原子間に形成される単結合を軌道の対称性から名づけた名称.一般に,2原子間の結合が単結合である場合,その分子軌道関数の形は結合軸に対して対称となり,結合軸のまわりの角運動量成分は0になる.角運動量成分が0,1,…に対して,σ,π,…なる記号で分子軌道関数を表すから,この場合の分子軌道をσ軌道とよび,それに原子価電子が入って形成される結合をσ結合とよぶ.また,σ結合をつくっている電子をσ電子とよぶ.たとえば,エタンのC-C結合,C-H結合はともにσ結合であり,エテンのC=C結合はσ結合とπ結合1本ずつからなっている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…このような軌道を混成軌道と呼び,今の場合はsp3軌道と記す(図3参照)。こうしてできた結合は結合軸のまわりに対称的になり,σ結合と呼ばれる。ベンゼンの場合は,s軌道と2個のp軌道から平面内に120度の角をなして伸びるsp2軌道を3個つくることができ,残ったp軌道はこの面に垂直方向に伸びることになり,おのおのに1個ずつの電子を収容する。…
※「σ結合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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