アクイラ(読み)あくいら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アクイラ」の意味・わかりやすい解説

アクイラ[シノペ]
Aquila of Sinope

旧約聖書のギリシア語訳製作者。ポントスのアクイラともいう。2世紀の人。ポントスのシノペに生まれる。初めキリスト教に入信したが,占星術を捨てなかったため破門され,ユダヤ教に近づいてラビからヘブライ語を習得した。その知識により旧約聖書をギリシア語に綿密かつ逐語的に翻訳した。これはユダヤ教会堂で七十人訳 (セプトゥアギンタ ) に代わって読まれたという。メシア (救い主) に関する章句の訳が不正確との口実で,キリスト教徒は一般に好まなかったが,オリゲネス,アウグスチヌスは七十人訳よりもアクイラ訳を採用した。断片が現存する。

アクイラ[コリント]
Aquila of Corinth

1世紀のユダヤ人キリスト教徒。妻プリスカとともに,皇帝クラウディウスのユダヤ人追放令によってローマからコリントに移り,そこでパウロに会い回心,パウロの事業に献身した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アクイラ」の意味・わかりやすい解説

アクイラ
あくいら

ラクイラ

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android