えびいも

事典 日本の地域ブランド・名産品 「えびいも」の解説

えびいも[根菜・土物類]

近畿地方京都府地域ブランド
京都府で生産されている。江戸時代中期の安永年間(1772年〜1781年)、青蓮院宮が長崎から持ち帰った里芋の種を、宮家に仕えていた平野権太夫が栽培した。大型で良質の芋ができ、えびのような形状をしていたため、えびいもと名づけられた。肉質は緻密で粘り気があり、煮崩れしないのが特徴。棒だらと一緒に煮たいもぼうは、古くから京都の代表的なおばんざいとして家庭で親しまれている。京の伝統野菜

えびいも[根菜・土物類]

近畿地方、大阪府の地域ブランド。
主に富田林市で生産されている。明治時代初期、富田林市板持にその技術が伝えられた。形がえびに似ているため、えびいもと呼ばれる。生産量が少なく貴重なため、高級なさといも。高級料理として有名ないもぼうは、棒だらとの炊き合わせ。肉質は粘り気に富む。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「えびいも」の解説

えびいも

京都府、大阪府富田林市板持地区で生産されるイモ類。サトイモの一種。「京芋」ともいう。土寄せにより、海老状に曲がるように育成する。江戸時代初期に青蓮院宮が九州から持ち帰った「唐のいも」を、京都の料亭「いもぼう」の初代店主に託して栽培させたのが始まりとされる。大阪には明治期にその栽培技術が伝えられた。煮物、唐揚げなどにして食する。京都府により「京の伝統野菜」に認定されている。

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