けざやか(読み)ケザヤカ

デジタル大辞泉 「けざやか」の意味・読み・例文・類語

け‐ざやか

[形動][文][ナリ]際立っているさま。はっきりとしているさま。
女竹めだけ茂みが、白壁にそうてほとんど黒く―に浮きあがっている」〈野上秀吉利休

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「けざやか」の意味・読み・例文・類語

け‐ざやか

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「け」は接頭語 ) はっきりしているさま。きわだっているさま。目に立つさま。さやか。きわやか。
    1. [初出の実例]「いとらうたげなる髪どもの、すそはなやかにそぎわたして、浮紋のうへの袴にかかれるほど、けさやかに見ゆ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
    2. 「いかで、けざやかに思さまにて、見たてまつらん」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)二)

けざやかの補助注記

中古の女流散文では、「あざやか」よりもよく用いられ、「あざやか」が色彩的な派手さをいうのに対して「けざやか」は雰囲気など抽象的な場合にもいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android