ステビア(読み)すてびあ

デジタル大辞泉 「ステビア」の意味・読み・例文・類語

ステビア(〈ラテン〉Stevia)

キク科ステビア属の多年草総称パラグアイ産のアマハステビアは葉に強い甘み成分のステビオサイドを含み、甘味料として利用される。
1からとった甘味料。砂糖の300倍の甘さがあるが、糖分を含まないので低カロリー。

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精選版 日本国語大辞典 「ステビア」の意味・読み・例文・類語

ステビア

  1. 〘 名詞 〙 ( [ラテン語] Stevia )
  2. キク科ステビア属の多年草の総称。アメリカ大陸に約一五〇種分布する。特に、パラグアイ産のアマハステビアは葉に強い甘み成分のステビオシドを含み、甘味料として利用される。
  3. からとった甘味料。砂糖の四〇〇倍の甘さがあるが、糖分を含まないので低カロリー。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ステビア」の意味・わかりやすい解説

ステビア
すてびあ
[学] Stevia

キク科(APG分類:キク科)の多年草。南北アメリカ大陸に約150種分布する。よく栽培されるアワユキギクS. ovata Lag.とムラサキステビアS. purpurea Pers.は比較的耐寒性があり、露地栽培される。イビフォリアS. ivifolia Willd.とサリシフォリアS. salicifolia Cav.は温室でつくられる。これら4種のほかにステビアの名で栽培されているものにセラータ種があるが、これはステビア属の植物ではなく、ピクエリア属Piqueriaの仲間である。

 なお、レバウディアナS. rebaudiana Bertoniは茎葉に砂糖の400倍もの甘味があり、しかも糖分を含まず、和名アマハステビアの名で知られる。歯みがき粉や清涼飲料の甘味料として用いられる。

[岡田正順 2022年3月23日]


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食の医学館 「ステビア」の解説

ステビア

最近、加工食品の材料欄などでよく名前を見かけるステビアはパラグアイ原産で、南米では古くから、マテ茶の甘み付けに用いられてきたハーブです。
 ステビアに含まれるステビオサイドは、ノンカロリーの非常に甘い物質で、その甘さは、砂糖の主成分である蔗糖(しょとう)の200~300倍にもなります。しかも、化学合成の甘味料のように、人体への悪影響はありません。そのため、糖尿病などで糖分の摂取を制限する必要がある人や、ダイエット中の人にはうってつけのハーブといえるでしょう。
 ちなみに、日本は現在、ステビアを多く消費する国の1つになっています。
○食品としての使い方
 ステビアは、ハーブティーの甘み付けに用いるのが、もっとも一般的な使用法。生の葉を摘み取ってそのまま用いるほか、乾燥したものも同様に使えます。

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改訂新版 世界大百科事典 「ステビア」の意味・わかりやすい解説

ステビア
Stevia rebaudiana Hemsl.

葉から甘味料を採るために栽培されるキク科の多年草。属名をそのままとった名前だが,切花用園芸種で同じくステビアと呼ばれるものがあるので,これと区別してアマハステビアともいう。
アマハステビア
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百科事典マイペディア 「ステビア」の意味・わかりやすい解説

ステビア

南米パラグアイ原産のキク科多年草。同名の切花用園芸種と区別するためアマハステビアともいう。1970年ころブラジルから日本に導入され,世界に先んじてステビア甘味料が実用化された。葉中にステビオシドなどの配糖体甘味成分を乾重比で10%前後含有している。ステビオシドの甘味度はショ糖の300倍といわれる。ノンカロリーのうえ,ショ糖の甘味に最も近い味である。温暖な気象条件に適するが,日本各地で栽培可能である。とくに耐湿性が強いので水田転作に適する。種子繁殖,栄養繁殖のどちらも可能。葉の刈取りは葉中の甘味成分が最高含有率になる開花前に行う。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ステビア」の意味・わかりやすい解説

ステビア
Stevia

キク科の多年草の1属で,新大陸の暖温帯に分布する。観賞用として栽培され,切り花に適するものもある。茎の高さ 60cmほどで,茎の上部は分枝し,夏に白色の頭花をつける。またパラグアイなど南アメリカ産の数種には強い甘みをもつ配糖体ステビオサイドが含まれ,古くから先住民の間で甘味料に用いられた。最近は低カロリー甘味料として注目されている。なお,園芸界でステビアといわれているのはこの属のほかにアワユキギク Piqueria trinerviaのことをさす場合もある。

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栄養・生化学辞典 「ステビア」の解説

ステビア

 [Stevia rebaudiana].キク科の植物で,甘味料であるステビオシドをとる.

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世界大百科事典(旧版)内のステビアの言及

【アマハステビア】より

…1970年に日本に導入された葉から甘味料を採る新しい作物である。属名をとって単にステビアとも呼ばれる。パラグアイ原産のキク科の多年草で,古くからインディオたちが甘味料として利用していた。…

【味覚】より


[呈味物質taste substanceと味を変える物質taste modifying substance]
 甘味を起こす物質には酢酸鉛のような無機の塩,D‐アミノ酸,L‐グリシンやL‐アラニンなど親水性L‐型アミノ酸,ジペプチドのアスパルテーム,果糖,ブドウ糖,ショ糖などの糖類がある。南アメリカのパラグアイの原生植物ステビアに含まれる配糖体のステビオシドも甘く,人工甘味料の代用として国内で栽培,抽出もされている。低分子物質だけでなく高分子のタンパク質も甘いことがある。…

※「ステビア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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