ずいき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ずいき」の意味・わかりやすい解説

ずいき
ずいき / 芋茎

サトイモ類の葉柄のことで、夢窓疎石の歌「いもの葉に置く白露のたまらぬはこれや随喜の涙なるらん」から出た名と伝えられている。

 皮をむいてゆでてから調理するが、あくが強いのでしばらく水にさらすとよい。煮物、和(あ)え物、酢の物などにする。皮をはいで乾燥させた干しずいきは「いもがら」ともよばれ、貯蔵がきき、加藤清正は熊本城築城の際、畳の床を干しずいきでつくり、籠城(ろうじょう)に備えたという。干しずいきも、ゆでてから水にさらし、十分にあくを抜いてから料理に使う。サトイモの近縁種ハスイモの葉柄は、サトイモのずいきより、えぐ味が少なく上質とされ、西日本の暖地で栽培されている。ハスイモの芋は小さく堅いので食用には向かない。

[星川清親]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 植物 八頭

百科事典マイペディア 「ずいき」の意味・わかりやすい解説

ずいき(芋茎)【ずいき】

サトイモの葉柄のこと。白茎と赤茎とあるが,一般には茎の赤い品種を使って多肥,多灌水(かんすい)によって葉柄を長く柔らかく作る。外皮をむき,ゆでて,あえ物,煮物,汁の実などにする。干しずいきは芋がらともいい,水につけてもどし,湯で煮てから料理する。
→関連項目ずいき祭八頭(植物)

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栄養・生化学辞典 「ずいき」の解説

ずいき

 いもがらともいう.サトイモの葉柄で,普通乾燥して流通する.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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